2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

全現 216号 学ぶ喜び

(一善友)-「自発こそ原点」まさにその通りで、自発を掘り起こさなければ大きな力は得られず、持続もないわけですね。自発は自然に湧いてくるものなのか、どうしたら自発があるのかが教育者への課題であり、自分自身への課題かと思います。周囲からの暖か…

三宝法典 第二部 第一三項 鋸の譬

鋸の譬 世尊、祇園精舎にとどまりたもう時、モーリヤパッグナ・ビクは、ビク尼らと親しくゆききし、ビク尼らをかばい、非難なす者あれば、怒りて争いを起こせり。またビク尼らもかれの悪口を聞きては怒りてかばえり。世尊はパッグナを呼び、これを確かめて仰…

転換適応

『転換適応』 時には休みというよりも リズミカルな転換が必要だ そこに活力の再生産がある 勤勉は確かに美徳ではあるが これからは集中能率の時代だ これからは工夫展開の時代だ 心の転換 行動転換 発想展開 自己活性化をライフスタイルに それが新しい時代…

全現 216号 ライフ・ワーク

全現 216号 1988年8月8日刊 「生涯・学習論」 -自伝的学習論- 田辺聖恵 『生涯学習』 仕事に命を賭ける いかにも日本人好みの言葉 仕事の道具に命があるのか 自分で工作した命ではない まさに恵まれた命なのだが 本質価値を知るのは難しい 生涯 …

活力人生

『活力人生』 もし活力を得たいならば 自己を鮮明にし 肯定してゆく マイナス感情をプラスにしてゆく もし活力を増大したいならば 目的を明確にし 一本化してゆく 殊更意識してそれに集中してゆく もし活力を飛躍させたいならば 自己の深層意識を活用してゆ…

三宝法典 第二部 第一二項 四つの果

四つの果 時に世尊、ワッジー国のウッカーチェーラなるガンジス河の岸辺にとどまり、ビクらに法を説きたまえり。 「ビクらよ、かつてマガダの賢き牛飼いは、雨期の最後の月にガンジス河の両岸をしらべて浅瀬をえらび、牛の群れを引き入れたることあり。初め…

全現 第204号  拝去結論は生き方学

「生き方学基本」 何を見 何を考え 何を目指すか この三つは一貫してなされねばならない そこから出てくるのが生き方学となるものだ 観察 判断 目的はいかにあるべきか 学習基本として繰り返されねばならない 生き方も学として行うものだからだ 学習工夫はい…

三宝法典 第二部 第一一項 まことの幸福

まことの幸福 「マハーナーマよ、かつてわれ、ニガンダの人々と問答せり。 『ゴータマよ、幸福は幸福によりて得られず、苦しみによりて得らるるなり。もし幸福によりて幸福に達し得るなれば、ビンビサーラ王は幸福に達するならん。何ゆえなればビンビサーラ…

この人間

『この人間』 古くして新しいもの 人間 百万年もの歴史を引きずる人間 宇宙へ飛び出そうとする人間 古くして新しいものを 学ぶ 新しいものにある伝統を 学ぶ オ−ルラウンドでありたい人間 古くして新しいものを 敬愛する 新しいものの創造を 敬愛する 輝きと…

全現 第204号 自然が入ってくる

「野性味」 地面に降り立ったツグミは エサをついばむたびに頭を持ち上げ あたりを警戒して気をゆるめない 野生はまさに野性味そのもの ひたすらに生きると言う外はない そこには気取りや戸惑いなどはない 人間が引き継いだ野性味とは何か 生きることの意味…

自発優先

『自発優先』 自発して 達成あり 人間目的でも 企業目的でもだ 自発こそ活性エネルギ−だから 本来 人間は自発存在なのだが 順応歴史が長くて埋もれている 先ずは自発を掘り起こすことだ 自発は瞬間反応を生み出す 自発は長期工夫を生み出す 自発は飛翔浮力を…

三宝法典 第二部 第一〇項 むさぼりの苦

むさぼりの苦 時に世尊、カピラ城外のニグローダ林にとどまりたまえり。シャカ族の王マハーナーマは、世尊のみもとにまいり申しあげたり。 「世尊、われは世尊の『むさぼりと怒りと愚痴は心のけがれなり』とのみ教えを了解せるものなれど、しかもなお時おり…

全現 第204号  心願をくらまさず

「道統生命」 人間は恐ろしいまでに残酷であったり 自我欲を越えた聖なる意識を持ったり いかにも矛盾に満ちた存在のようだ 無知無明から発したこの生命が 真知慧明に転じるのは容易でないが それは一本の生命衝動であるに違いない その一生を酔生夢死に終わ…

三宝法典 第二部 第九項 三毒の生滅

三毒の生滅 「ビクらよ、心して聞くべし。異教徒より、むさぼり・怒り・愚痴の三毒の法につきて問われたる時、かくのごとく説き明かすべし。 『友よ、むさぼりは罪けがれ少なきも、それよりはなるるはおそし。怒りは罪けがれ大きかれど、それよりはなるるは…

オリジナル

『オリジナル』 書でも絵でも運動でもいいが 手や体でやる事がこれから必要だ 仕事生活が知能に偏り易いからだ 手や体でやる事を仕事にする人は もの事をよく考える習慣も必要だ 体が覚えた慣れに偏り易いからだ 知性と感性と行動性の三つが バランス統合し…

全現 第204号  老屋と畳

「三難」 欲は少な目に 足るを知る いかにも簡単な様でこれが難しい ここまでという一線が明確でないからだ 憂いを先にし 楽を後にする 誰れでもやっている様でこれが難しい 克服する喜びを忘れる様になったからだ 立志不退 心願を燃やす 多くを知る様になっ…

発信・応答

『発信・応答』 発信せよ 応答せよ 時には他に 時には自分に メッセ−ジなくして自己はない 発信するには勿論中身がいる 発信するには勿論方法がいる 人は光り輝く発信体になりたい 応答するには瞬間検索がいる 応答するには瞬間思索がいる 人は適確賢明な反…

三宝法典 第二部 第八項 討 論

討 論 「ビクらよ、討論に三つの主題あり。過去に関し未来に関し、現在に関してなり。またビクらの討論の仕方によりてその人に討論の資格ありやいなやは知らるるなり。 まず問いをかけられ、一向説の問いに対して一向に説明せず、分別説の問いに対して分別し…

全現 第204号  環境作り

『風を』 風を起こさなきゃならない 意識的に駆り立てる様にしてだ それは凡なる者の義務でもあるのだ 車をスタートさせるにしても まずはエンジンを吹かせるものだ 機械でも人間でもいきなりは走れない つまり助走を大事にする事 環境作り気分作りを大事に…

単純明快

『単純明快』 生き方において人は単純明快を 知らず知らずその方向を目指す それが人生なのかも知れない 生きる外はないからまさに単一 化け物になるのでないから純粋 金や愛情などに目移りはするが その内にこれしかないをつかむ 限界からでも取り柄からで…

三宝法典 第二部 第七項 うぬぼれ

うぬぼれ ブッダ世尊、ギッジャクータ山にとどまりたもう時、かつて世尊のみもとにてビクとなりし修行者サラバは、世尊のみ教えよりはなれ去り、ラージャガハの人々に言いふらせり。 「われはシャモン・ゴータマの法を学び終えたり。われ、かの教えよりはな…

全現 第204号  老屋千暖荘

全現 第204号 1986年11月8日刊 「老屋拝去」(全現稿141) 田辺聖恵 「老屋拝辞」 人々との御縁を広げる為に 清水から より市内の老屋に移り 裏庭の二百坪を隅々まで切り開いた 人々との御縁は有難く広がり 印刷機械をひたすらに購入し支払い …

破産

『破産』 本当にやりたい事をやる それはお金を出してもやる事だ 収支どころか 時には産を破る 本当の自己を究明する その為に産を捨てた人がいる 一日一食野宿で生きた人がいる 本当に生きる事の難しさ それは産を破ってゆく事だからだ 仕方なしにであれ積…

三宝法典 第二部 第六項 三種の遠ざかり

三種の遠ざかり 時に世尊、ギッジャクータ山にありてビクらに説きたまえり。 「ビクらよ、ブッダの教えにおけるビクらは、三種の遠ざかりを命ぜらる。正しき規律をたもちて悪しき規律より遠ざかれ。正しき見解をいだきて悪しき見解より遠ざかれ。煩悩を亡ぼ…

三宝 第168号 尊敬と供養 その二

法に従いて行う 信仰とすると信ずる心の問題で行動は問題にならない。 宗教とすると考え方・心の在り方・行動の仕方=生き方となる。 この様に二つを並べると、自分はどちらを取るかという自分の選択を問われる事になる。もし選択をすれば自分の責任になる。…

いのちの全現

『いのちの全現』 抽象知識をどんどん仕入れる 知って分かって覚えて分類する そこには学ぶ喜びの貯蔵がある 具象イメ−ジを出し入れする 自分なりの組合わせ変形もする そこには現す喜びの生産がある 自己実現は人間共通の本質である 自分なりの可能力をフル…

三宝法典 第二部 第五項 法を選べ

法を選べ 時に世尊、ビクらをともない、祇園精舎を出でてコーサラ国に正導の旅をなしたまい、カーラーマ人の住む町に着かれたり、カーラーマ人は世尊のみもとに参りて申し上げたり。 「世尊、ある修行者はこの町に来たり、おのれの教えをたたえ他の教えを非…

三宝 第168号 尊敬と供養 その一

三宝 第168号 「尊敬と供養」 田辺聖恵 供養というと先祖にお経を上げてもらう事、先祖供養の事と、大半の人が思っている。それはこの国の仏教が「三宝」への供養こそ真の仏教であるという事を説き明かしてこなかったからであろう。 かなりの高齢者でも三…

誰にでも

『誰にでも』 虚飾性は誰にでもある それが美しくなる始まりですらある だから鏡が与えられているのだろう 虚栄性は誰にでもある それが生きる支えになる事すらある だから格好良さが流行るのだろう 虚勢性は誰にでもある それが生きる原動力になる事すらあ…

三宝法典 第二部 第四項 捨つべきもの

捨つべきもの 「ビクらよ、われに対しある修行者らは、根拠なくしてみだりにわれを非難す。『シャモン・ゴータマは虚無論者なり。人生の破壊と断滅を説く。』と。 ビクらよ、われはかくのごとき者にあらず。われは過去にも現在にも、苦悩とその苦悩の断滅を…