2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

経集 52

52 寒さと暑さと飢と渇と、風と太陽の熱と虻と蛇と、此等一切に堪へ打ち勝ちて、犀角の如く応に独り遊行すべし。(南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二 一 蛇 品 二 犀角経 十八頁) 寒さと暑さと飢えと渇きと、風と太陽の熱とあぶと蛇と、これらすべてのもの…

宗教・生き方学

『宗教・生き方学』 高貴さを持つ宗教であれば 自我欲を離れることを徳とし 大いなるものへの信帰を最上とする たとえどの様な凡悪であろうと 悟り救われの可能性を与えられ 自己転換の道を歩むものである どの様な宗教によって導かれのか どの様な生き方学…

釈尊の聖句 355

355 財は愚者を亡し、決して彼岸を求むる者を亡さず。愚者は財欲によりて自己を亡しこと、他人を亡すが如し。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七二頁) 財の活用 財産は愚かなる者を害す。されど彼岸を求むる者を害さず。財産への愛…

弱さと平和

「弱さと平和」 自己の弱さを自覚することが 人間らしい人間になる第一歩 そこでは戦争など起こしはしない 弱いからこそもう少しもう少しと 努力をつみ重ねるものなのだ そこに人間向上の道がかくされている 弱さがあるから反省もする 心も豊かになり考えも…

原始仏教講座 第三講 そのニ十九

第三講 その二十九死ぬ苦しみを先取りして、その原因がどこにあるかを考えられたのがお釈迦様です。それを考えない場合が無明、それを考えとして教えられてそれを実行していけば、苦しみ悩みが無くなるという、これが解脱です。これなきゆえに、かれもなし。…

新鮮にして自己革新

『新鮮にして自己革新』 革新とはあらためて新しくなる 日々これ新た 面目一新 日進月歩 旧態を脱しようとする願望の言葉だ ただ単に変えた所で自己革新ではない そこには活力の裏打ちがなければならない そこには行動の実践がなければならない 持っている能…

経集 51

51 こは我が疾なり、癰なり、禍なり、病なり、箭なり、また怖畏なり。五種欲にこの過患あることを見て、犀角の如く応に独り遊行すべし。(南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二 一 蛇 品 二 犀角経 十八頁) 「これは私にとって禍ひであり腫物であり難儀であり…

釈尊の聖句 354

354 法施は一切の施に勝ち、法味は一切の味に勝ち、法楽は一切の楽に勝ち、愛欲の滅盡は一切の苦に勝つ。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七二頁) 四つのまさり 法の施しは一切の施しにまさる。法の味は一切の味にまさる。法め楽し…

原始仏教講座 第三講 そのニ十八

第三講 その二十八簡単に言えば半年後に死ぬと、そう言われてあまりピンと来ないでしょう。ピンと来ないというのは死ぬということをなるべく考えまい考えまいとする、だから生きられるということもある。しかし極少数の人は、死ということを身近に持ってきて…

優れた宗教

『優れた宗教』 何らかの利益や幸福なくしては 多くの人が求めるものとはならない 宗教が聖と俗の面を持つのもその為だ 一人の人が熱心に求めるものという事は 多くの人が求め得るものであるべきだ それでなければ道となる事は有り得ない 利益や幸福には種々…

釈尊の聖句 353

353 我は一切を征服し、一切を知悉し、一切の法に於て汚さるゝことなし。一切を棄て愛欲を滅して解脱せり。自ら悟りて誰をか師と云はん。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七二頁) 勝利者 われは一切に勝てる者、一切を知れる者、一…

原始仏教講座 第三講 その二十七

第三講 その二十七今、感性の時代とこう言いますが、本当の感性は何か。このままでいいかと、いうことを感じるのが感性なんです。人生の感性と書き出していますが、今、感性流行というんです、その感性流行とは何か、あれはファッションなんです。ファッショ…

経集 50

50 実に欲は種々甘美にして意(こころ)に楽しく、雑多なる方法によりて心を撹乱せしむ。五種欲にこの過患あることを見て、犀角の如く応に独り遊行すべし。(南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二 一 蛇 品 二 犀角経 十八頁) 欲望はまことに色とりどりに甘く…

四つの壊れざる信仰

『四つの壊れざる信仰』 信仰の流れに入って後返りしない その様になれば何と素晴しいことだ そこには平安と充実と意義があるからだ 三宝と規律の四つを信じて疑わない この様に壊れざる信仰に行きつくとしたら 迷いを重ねてきた人生を終わらせられる ただ忙…

釈尊の聖句 352

352 愛欲を離れて執著なく、聖典の語義に通暁し、前後の順序に従ひて排列せられたる文字(聖典の文句)を知る人は、実に最後身を具する者にして、大智者、大丈夫と称せらる。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七二頁) 意義と文句 愛…

原始仏教講座 第三講 その二十六

第三講 その二十六小さい子供におせんべいをやる、ちょうだいとやる、するともう一つちょうだいという。両手に持とうとする。一つづつ取ればいいのだけれど二つ欲しがる。要するに知恵がないわけです。欲が先行する訳です。自分本位という、これはもう動物の…

お浄土とは何か

「お浄土とは何か」 田辺聖恵 愛知県の佐藤幸隆善友よりのお便りに『・・死ぬことは間違いない自分、やはりたまらなく恐ろしくなるのです。七十才になった病気がちな父親に、早く歎異抄やおシャカ様の話をしてやりたい。聖恵先生の浄福を読ませて頂きながら…

二者互恵

『二者互恵』 幸いと楽 得んとせば 三宝信じ 施をなして 規律を守り 真理へ進みて 正導 行ずべし この様に釈尊は在家信者の在り方を説く どの様な思想どの様な宗教生活をするか 明瞭にして直ちに可能な実際の道だ 出家の修道者は法を施し 実践を示し 在家の…

釈尊の聖句 350

350 疑惑の静止を喜び、身の不浄を観じ、常に熟慮する人は、実に魔王の繋縛を除かん、彼は之を断たん。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七一頁) 思いを静めよ 思いの静まるを喜び、肉体の不浄観を修し、つぬに念ある人、かれは (…

原始仏教講座 第三講 その二十五

第三講 その二十五老人福祉の話ばっかりで死ぬ人の福祉というのはない。ホスピスという話があるけれどあれは大体キリスト教がやるので日本の坊さんはあまりやらない。 無明によりて 行 生じ、というのは、どうしてそういう年をとりやがて死ぬという苦しみが…

経集 49

49 斯の如く第二者と共ならば我に、冗漫の言又は親著あるべし。未来に斯る怖畏あるを観察しつゝ、犀角の如く応に独り遊行すべし。(南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二 一 蛇 品 二 犀角経 十七頁) そのように人と二人でいると、自分の方が饒舌になり口喧し…

事実仏教

『事実仏教』 釈尊が真理法を悟られた事実がある 真理法とは総ての事実の筋道である この事実としての筋道から仏教は始まる 釈尊が縁起空を悟られた事実を信ずる 事実を信じれば必ず事実の結果となる この事実への信仰から仏教者の道が始まる この大いなる事…

釈尊の聖句 349

349 疑惑に擾乱され、貪欲熾烈にして享楽を事とする人の愛欲は、益々増長す。かゝる人は実にその繋縛を堅くす。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七一頁) 浄・不浄 思いに動かされ、激しきむさぼりありて、浄しとみる人には愛欲はま…

原始仏教講座 第三講 その二十四

第三講 その二十四これあるゆえに かれもありというのは、すべてのものは相互関係にあると、相関関係にあるということです。これ生ずれば かれ生ずというのは、人間が何故苦しみを感じるようになるか、人間の苦しみはどこから出てくるかという、苦しみが何故…

真理仏教

『真理仏教』 欲望満足となり易い世俗の幸福と 真理実践という聖なる幸福と 釈尊は明らかにその別を説かれた あまりにも宗教性を失った日本で 今もっとも必要なことは何か 釈尊仏教の伝達に外ならない 真理が真理として説かれない限り 現代人は仏教の本質に…

選択

『選択』 己を知り 己を求めるのなら 静に坐り 静に語らねばならぬ 第三者のように語ることで己が見えてくる 内向的で 行動的でないからといって すべての人をそうとしてはならぬ 省みることを好まぬ人もずっと多い 人間の画一化の時代から 自己選択の時代…

釈尊の聖句 348

348 有(う)の彼岸に達し、前(さき)(未来の煩悩)を離れよ、後(過去の煩悩)を離れよ、中(現在の煩悩)を離れよ。意一切処に於て解脱せば、汝は再び生と死とを享くることなし。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七一頁) 三世…

原始仏教講座 第三講 そのニ十三

第三講 その二十三次は縁起に移ります。この縁起というのは真理のことですね。仏教の一番中心とする真理です。これあるゆえに かれもあり、これ生ずれば かれ生ず。無明によりて 行 生じ、ないし老死の苦悩あり。これあるゆえに かれもありというのは、私が…

真理法中心

『真理法中心』 真理法を中心に据える事は いつの時代いずこの地にも適当する 教育と体得伝承の可能性があるからだ 釈尊の仏教は真理法中心である 一切は相関互恵するという縁起論である その真理性は最新の科学が証明しつつある 真理法中心は生き方の真髄で…

釈尊の聖句 333

333 老いに至るまで戒を持するは楽しく、安立せる信仰は楽し。智慧を得るは楽しく、悪を作さざるは楽し。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二三 象品 六九頁) 知と信と行 老ゆるまで規律を保つは楽しく、信仰の確立は楽し。智恵を得るは楽しく、…