2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

自著を語る わたしにとって男の理想像  『無双の花』(葉室麟 著)

わたしにとって男の理想像 『無双の花』(葉室麟 著) 葉室 麟Rin Hamuro|作家 立花宗茂を知ったのは、20代のころ海音寺潮五郎の『武将列伝』を読んでからだ。地元、福岡の武将と知り、親近感を抱いた。 九州に出陣した豊臣秀吉は、大友宗麟に属して島津氏…

財務省の手先  岡留安則の「東京-沖縄-アジア」幻視行日記

■1月某日 開幕した国会だが、野田総理の施政方針演説を聞いても日本の先行きは全く見えない。岡田副総理を起用して税と社会保障の一体改革と称して消費税増税を画策しているが、当の岡田副総理が消費税増税は10%アップでは足りないとの発言もしている。…

第7回「文芸思潮」エッセイ賞社会批評奨励賞 「牛の瞳」 池山弘徳

「牛の瞳」 幼いころ、私の家には二つの家があった。一つは人間の住む藁屋根、一つは牛の住む瓦屋根であった。牛小屋の方が堅固な構造であったから、台風の時は牛小屋に避難した。二階建ての牛小屋には、梯子を使って昇った。そこには藁がぎっしり積まれ、子…

国民から搾り取るだけ絞ろうという野田政権と財務省の魂胆 岡留安則の「東京-沖縄-アジア」幻視行日記

■1月某日 沖縄は場所によっては旧正月。糸満市ややんばるなどが代表的だ。中国や台湾では春節という。沖縄が中国文化圏にあった歴史を物語る行事だ。そんな中、田中直紀防衛長官が就任後、初の沖縄訪問。県庁前では反対派がシュプレーヒコールを上げる中、…

辺見庸氏インタビュー  言葉としての力を生み出す(三)

メディアが中心になり創り上げる「自ずからのファシズム」 辺見 「国難」を口実にして、救国愛国統一戦線をオールジャパンでやろうとか、それがファシズムです。しかも概ねそういうものはテレビという人間の意識の排泄器官みたいなものから垂れ流されている…

辺見庸氏インタビュー  言葉としての力を生み出す(二)

震災は現在の貧寒とした言語状況をはっきりさせてくれた ――詩や散文に限らず、言語というものは本来はもっと飼い馴らせないような危険なものだと考えておられるのですか。 辺見 言語はどのみち、しばしば飼いならされます。資本や左右の権力、宗教が最も利用…

辺見庸氏インタビュー  言葉としての力を生み出す(一)

辺見庸氏インタビュー 言葉としての力を生み出す 詩集『眼の海』の刊行を機に 週刊読書人 2012年1月13日号 『もの食う人びと』などの著作で知られる作家辺見庸氏が、中原中也賞を受賞した詩文集『生首』につぐ二冊目の詩集『眼の海』を昨年11月に刊行…

慎太郎と龍馬はともに狙われた

龍馬暗殺の黒幕は歴史から消されていた 幕末京都の五十日 中島 信文 著 四六判 / 276ページ / 上製 定価: 1800 + 税 ISBN978-4-7791-1762-6 C0021 奥付の初版発行年月:2012年01月 / 書店発売日:2012年01月19日 内容紹介 闇に葬られていた日記が語る衝撃的…

「最悪、最低の布陣」 岡留安則の「東京-沖縄-アジア」幻視行日記

■1月某日 年明けの沖縄は曇り空が多く、気温も低い。昨年の11月末からの天候調査によれば、沖縄の日照時間は5割減だという。寒さを体感するだけではなく、農作物の生育にも大きな影響を与えるのではないか。世界的な不況の中で、日本も大震災からの復興…

まんがで説明・陸山会事件「お天道様がみてる」改訂版

まんがイラストぼんごなつこのページ http://bogonatsuko.blog45.fc2.com/blog-entry-1023.html

眼にて云ふ 宮沢賢治

眼にて云ふ (疾中) 宮沢賢治 だめでせう とまりませんな がぶがぶ湧いてゐるですからな ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから そこらは青くしんしんとして どうも間もなく死にさうです けれどもなんといゝ風でせう もう清明が近いので あんなに青ぞ…

辺見庸書き下ろし新書  『瓦礫の中から言葉を―わたしの〈死者〉へ』

◎辺見庸書き下ろし新書 『瓦礫の中から言葉を―わたしの〈死者〉へ』(NHK出版新書)定価740円〈税別〉 3・11の奈落とは何か 根源の 洞察<私記> 関東大震災、東京大空襲、 広島原爆、東日本大震災、 おびただしい屍、原発メルトダウン、 不気味な未来…

ピー缶  池山弘徳 第4回文芸思潮エッセイ賞 入選作

ピー缶 池山弘徳 感覚の中で、嗅覚は特別に不思議である。激しい悪臭でない限り、感じる事もあれば感じないこともある。ただ、臭いを感知したとき、時として人間の原初を思い出させる機能があるような気がする。 マルセル・プルーストは「ふと口にした紅茶…

福島をはじめ東北の人たちは我慢強いといわれるが、まさにそのとおりである。

■1月某日 今年も新年の挨拶をフィリッピン・マニラから送りたい。沖縄に移住してから毎年恒例のように正月はマニラ滞在である。しかし、新年の挨拶といっても、昨年は3・11東日本大震災という世界的かつ歴史的な悲劇が東北・関東地域を中心に発生し、福…

春風献上 本年もよろしくお願い申し上げます

春風献上 本年もよろしくお願い申し上げます