道詩

人間対話者

『人間対話者』 私は人間対話者である 人間は何か人間はどうなってるか 人間の生き方はいかにあるべきか 私は非力の凡なる者である 釈尊が一法を得て対話した様に 釈尊から一法を学んで対話する 外に取柄もない者である そこをしっかりと腹に入れてゆこう 人…

何ものか

『何ものか』 私は何ものだというならば 教育者でも評論家でも芸術家でも ましてや事業者などでもない 何が自分を満たす生き方か 何が価値のある生き方か ただそれを求めて歩む者なのだ 釈尊仏教によって生き方をつかみ そうした生き方をしているのだから や…

湧いてくるもの

『湧いてくるもの』 ふつふつと湧いてくるものがある それは心の奥底からだろうか もう一つ奥のいのちの世界からか この湧いてくるものを書きとめ ささやかな詩や文として 時には色紙に絵として現す これで精一杯というのもさびしい もう一つしっかりしたま…

静思合掌

『静思合掌』 静思せよジェーナをせよ 思うでもなく思わないでもなく 真理真実を静かに瞑想せよ 一切の因一切の縁によって己が成り その己が一切を瞑想する不思議 自他の壁がとれれば和して円融 在るがままにあり 在るがままにあらせられる 初めもなく終わり…

働きかけ

『働きかけ』 一人の安らぎが百人の安らぎとなり その数と量をませば力となり 他への働きかけは大きさをます ものごとは環境と時間の 丁度その接点にありしかもなお それぞれが果てしない背景をもつ 凡なる者のこの小さな安らぎが 一切縁起の大いなる働きで…

ゆさぶり

『ゆさぶり』 時には、身体をゆさぶって 心の底の方に沈澱している 元気をかき立てねばならない よーしやるぞと掛声を それは自分に聞かせ自分にかけて 腹の底をゆさぶるものだ いのちの短さを感じるようになれば 時々こんなふうにゆさぶって 己を成熟させて…

死と生

『死と生』 突然の死は突然の悲しみであるが ただ悲しみで終らせるわけにはゆかない 死は死の意味を問いかけるものだ 時の流れはいよいよ早くなり 生存そのものが根底を洗われ 己の価値を見失う時代である 生を尊び生に感謝するためには 死がなぜあるのかを…

伝統

『伝統』 本質を現す為に形がある 形を通さずに本質は伝えられない 太陽の有り難さが熱と光となるように 伝統をうとんじやすい私 それは形ばかり見てその中身や 本質を素直に見ようとしないからか 確かに本質がぬけた形ばかりも多い だが形に結晶するまでの…

人間

『人間』 直観 総合 感動の世界と 思考 分析 言語の世界と この二つが別立して連携する 感動を言葉に托して表現し 論理を具体の筋道として表現し 知・心・体三つが調和して円融となる 低俗な欲望から高尚な願望へ 固定思考から本質解明へ ここに人間の尊厳と…

二極構造

『二極構造』 今日のように生活水準が高くなると 単なる必要品では売れないというが 戦争準備に金をかけずにすむからだ ワンポイント・ファッションの様に 人間性に根差したものを作れという だがその人間性というものは何かだ はてしない欲望追求の人間性と…

かるたクイーン

『かるたクイーン』 百人一首かるた一々の位置を知る 短い時間の間にしっかり記憶する それは集中に集中を重ねることだ これだと思う札をはね飛ばす 体全体をぶっつける様にして その手先は百分の一秒の早さ かるた取り名人クイーンになる それには不断の練…

立腰静思

『立腰静思』 正座もしくは足を半組みにして 腰骨を意識しつつスキッと立て 上体はなだらかな弓なりにする 手はももの上もしくは開いて膝上 目は見るでもなく見ないでもなく 呼吸は初め整え次第に自然にする 心に構えることなく安らかにして 考えるでもなく…

人間本質

『人間本質』 人間の本質は生きることにある 地位名誉財産文化が本質ではない この本質誤認が苦悩の原因となる 生きる事の本質はよりよく生きるにある それは環境適応という働きをすることだ これが不充分であれば存在は続かない 働く事の本質は価値選択にあ…

三昧

『三昧』 一本の道を歩んでただただ歩んで それでもそれでも道は続く かなたからの励ましが続く 照らされていて照らされていて それでもそれでも気付かない この勿体なさに気付かない 捨てていって捨てていって それでもそれでも何かが残る 何とはなしの喜び…

可能力

『可能力』 (個性考) 人には無限の可能性があると言う だが問題は自分にとっての可能性だ 何とかやりたいというそれを見付ける事だ ともかくやってみるそれから考える あれもやってみるこれもやってみる その中から固まってくるのが自分の可能性だ 人には…

自信確信

『自信確信』 自信確信をもって生きる 漠然とした不安で生きるよりは 確実な行き方を誰でも望むはずだ 自信確信は仕事上だけではない 仕事の出来不出来だけで考えるのは 人生そのものへの感性が不足だからだ 自信確信を持つにはどうするか 大いなるものに支…

活現

『活現』 活現する所に人生がある 人を活かし物を活かし 環境を活かせば人生は開ける 活現する所に活力がある 目的意識を明確にし強化し 集中する程に活力は増してくる 活現する所に前進がある 他を活かすから己も活かされる 無限とも言える前進が可能になる

結局

『結局』 結局は心の在り方持ち方ですね 積極的であるか先延ばし的であるかです 善意的であるか闘争的であるかです 結局は心に宗教があるかないかですね 自分の判断だけでは知れたものです 大いなるものへの敬愛が必要です 結局は心がいかに学んでゆくかです…

釈尊を問う

『釈尊を問う』 釈尊が世に出現されたのは何故かと問う事は 思想や生き方を解する事でなければならない 単なる崇拝や神秘化はその対し方ではない ブッダ世尊と称されるのは何故かと問う事は 何を覚られたかを解するのでなければならない それを理解不可能と…

自己に徹する

『自己に徹する』 自己に徹する 欲しても欲しなくても次第にだ それは人間の本質としてそうだからだ 自己を見つめる どのように在るか思い知らされる それは生き方の必然としてそうなる 自己に礼する 生かされのただ中にある己だから それは自分だけの世界で…

師教師恩

『師教師恩』 師教を奉ずる事は難しい それが真実の教えであればなおさらだ されど師恩を無にする事は許されない 師教の輝きは大変なものだ その道に分け入ればなおさらのことだ それに比べて己の卑小さが痛感される 師教に照らされ導かれてきて 自分なりに…

感情エネルギー

『感情エネルギ-』 どの様な希望どの様な目的を持った所で 達成への欲求の心を起こさねばならない そうした心の行動が体の行動を引き出す 欲求行動は感情エネルギーを元にするから いずれ消耗してとかく惰性的になりやすい そこでエネルギ-の収支バランス…

施業奉仕

『施業奉仕』 若い時に施業を実習しなければならない 他に役立つ事の喜びを体験しなければならない 日本人の奉仕下手はそうした学習がないからだ 余裕があるから奉仕するのではない それが人生価値であるから奉仕するのだ 奉仕こそが最高の豊かな生き方だか…

生き方決定

『生き方決定』 善悪幸不幸を問題とせずに超越し 真理と一体になるという高度な境地 そのよう純粋徹底を幾人が求めるか 真理法体得の為に自分の生活を放棄し 真理法正導の為に一生を捧げるという その様な人間理想を釈尊は全現された 己の生き方は自己決定せ…

互恵人生

『互恵人生』 人は何かを達成したいと願っている それによって大きな充実を得たいのだ 人間理解とはさほど難しい事ではない 何かを達成したい人に何か役立つ そうしたアクションは大歓迎される 自己理解とはそれをなし難いという事だ 人間理解と自己理解が一…

価値感覚

『価値感覚』 価値感覚というものは生来のものか 何かの動機何らかの学習によるものか それらの複合によるものかは分からない 何の為に生きるのかと考える事がある 騒音の中ですぐに消えてしまい易いが 現代人にとってそれは一過性のものか 価値感覚を満たす…

大事運行

『大事運行』 われなすことをなし終えりと 釈尊及びその弟子たちは言う 理知感情の解脱を完了したという事だ 己における一生の大事を終わるとは 他の人々を正導する大事を始める事だ それは大事の連続であって停滞はない この大自然この人類が自己完了するに…

変化性に徹する

『変化性に徹する』 本来の自己などと言ってみても 余程の修練によらねば定着はしない 善にも悪にも変化し易いのが人間本質だ 受け継いできた内なる縁に左右され さらに周囲一切の外なる縁に左右され これが己だという明確さは持ち難い 縁起し変化して止まな…

健康に老いる

『健康に老いる』 ぽっくり死にたいと言う 長寿国の中味がそれだとしたら 何ともの悲しいことではないか 人に迷惑をかけたくないと言う それは健康な願いなのかも知れない それにしても生きる喜びはないのか これからは健康に老いねばならない そのためには…

己のために

『己のために』 仕事も家族も何もかもさし置いて 己は何のために生きるのか問うてみる 一生の内に一度はそうした時が必要だ 己は己のために生きるという事を 長い間考える事が出来なかったのは この国が他者志向であったからだ 己が己に目覚めて生きる事のた…