2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

三宝聖典 第一部 五二項  衣の施

衣の施 時にマハーパジャーパティーは新しき二枚の衣を持ち、ニグローダ林に世尊を訪えり。 「世尊、この新しき二枚の衣は、みずから世尊のために、はたおりせしものなり。われをあわれみてお納めたまえ。」 「その衣はサンガに供養すべし。さればサンガとわ…

生き方メッセージ #58(希望を支えに)

『希望を支えに』 何か打ち込むものが必要だ どんなに小さな事だろうが 知らず知らず心の支えになる 自分にも取り柄が必ずある どんなに小さな事だろうが それは比較を越える世界だ 人生に苦しみがあるのは 乗り越える喜びの為なのだ そうした希望が本物人生…

横井小楠先生を偲びて 1 緒言 (その四)

先生の偉大なる教化につきての話が、思わず長くなったのでここで打ち切るが、先生の生涯を概観すると、それは決して華やかなものでは無く、云わば明治維新の縁の下の力持ちであった所に先生の偉大さがあって、先生は廣い意味に於ける卓抜な教育家であったと…

三宝 第134号 心の悪魔との対決 #4 (知恵、知る事によって打破)

知恵、知る事によって打破 釈尊は何故出家までなさったのであろうか。何かによって救って頂くといった方式を進まれるのであれば、出家する必要は無かったかも知れない。しかし家庭生活にずっぷりつかっていては、自分自身とは何かを、徹底して見究めるという…

三宝聖典 第一部 五一項  つきそい人アーナンダ

つきそい人アーナンダ 特に世尊、祇園精舎にましませるに御年五士五、成道第二十年目なるに、一定のつきそい人なく、不自由したまえり。このゆえに世尊は、弟子らを呼びて仰せられたり。 「ビクらよ、われも年をかさねて老境に向えり。これより常に したがえ…

自立と調和

『自立と調和』 小さい時はいかにも自分中心の様だが それでも母親との関わりで生きている 魚の様に産まれてすぐ自立ではない 人間が社会的動物と言われるのは 何らかの群れに属して生きる事だ そこに真の自立する難しさがある 一方で自然個体としての自立で…

生き方メッセージ #57(納得)

『納得』 人は何かを求めてゆく存在 それだから存在価値がある それが苦悩という形になる 人は求めるものの質を高める 求め心に選択性があるからだ こうして次第に学びを重ねる 人が求めるものは結局納得だ どの様な境遇にかこまれても 納得して生きる道は必…

横井小楠先生を偲びて 1 緒言 (その三)

先生は言を立てて一世を始動したので、当時名ある政治家の仕事の中には先生の主義経綸より出たものと思わるるのがいくらもある。その又一方に於て先生は、肥後では小楠堂なる私塾を開き、福井賓師時代には藩学明道館に於て、親しく子弟を教授したが、先生の…

三宝 第134号 心の悪魔との対決 #3 (宗教へのそ向き)

宗教へのそ向き 不快や不安、それは自分の欲望が満たされていないからである。同期に人社した者が、一人先に係長にでもなれば、たちまち屈辱を感じないわけにはゆかない。つまり自分の名誉、自尊心が傷つけられた、という事になる-そうではないが、そう思う…

自立意識

『自立意識』 他からどのように見られようと 自分はこの道をという所があれば その依存性に悩む事もあるまい 人を愛し仕事を愛し酒食を愛し その愛の満たされを求める者は 依存性になると考えねばなるまい 自立意識を持ち続けるという事は この日本社会では…

三宝聖典 第一部 五十項  別れ道

別れ道 時に世尊、つきそい人のナーガサマーラと共に、コーサラ国の大道を歩みたまえり。ナーガサマーラは中途にて別れ道を見て世尊に申し上げたり。 「世尊よ、これわれらの道なり。われらこれを行かん。」 三度び申し上げて世尊、許したまわざりしため、か…

やる気と人間性 ある経営コンサルタントとの対話 #16(情報伝達者)

情報伝達者 だから私は恥ずかしいわけです、日本人だから恥ずかしいわけです。だから駄目という、だから売らない、売りに行かない。では向こうから買いに来させるようにした。それはこちらが教えるということ、私の所にしかないものを私が見つけて私がそれを…

生き方メッセージ #56(人間原理)

『人間原理』 個人も組織も意欲をもって 学んで試行し更新してゆく これこそ目的達成の原理だ 学ぶ意欲が新しい発見をする 試行意欲が力強い確信を作る 更新意欲が素的な展開をする 目的達成の喜びイメ-ジが 意欲エネルギ-を高めるが 自己活性化の原理でも…

横井小楠先生を偲びて 1 緒言 (その二)

先生が此の如く東亜の偉人とまで云われるのは、どう偉いのか、先生の本領は果して何処にあったであろうか。先生は恰も雲間の遊龍で、吾々風情の者ではなかなか描きにくいが、古人の所謂「大上は徳を立て、次は功を立て、その次は言を立つ。久しうして廃せず…

三宝 第134号 心の悪魔との対決 #2 (欲望の徹底分析)

欲望の徹底分析 「欲望を創り出す戦略」という本があった。現在の経済世界というものは、欲望が物を生産し、獲得する事を基本にするのではなく、欲望そのものを創り出す世界なのだ。これに乗せられていては、まさに欲望の大海に本の葉が浮かんでいるようなも…

意味人生

『意味人生』 生きている意味がよく分からない それを考えてもみなかった事実 これ程の喜劇これ程の悲劇があろうか 生きている意味を求めてみても それぞれの答えが違うという事実 結局は自分なりの答えを作る外ない 生きている意味とは何か その意味を探す…

三宝聖典 第一部 四十九項  飢きんと流行病

飢きんと流行病 世尊、竹林精舎にありて正導したもう時、隣国ベーサーリーは飢きんと流行病におそわれ、死するもの多く、人々は恐怖の日々を送れり。政治をあずかる貴族ら、世尊とビンビサーラ王に使者をおくりて、悲惨なるありさまを訴え、正導の旅を請えり…

湧言摘記

「湧言摘記」 夜半 自省道詩 三篇を得る 生かされの証しと言えようか 己の力を越えると言えようか 空中に何があるかは明白でない 心の深層に何があるかも明白でない それなのに一言一文が湧出してくる 天来の声を岩に書いた故事のように 湧言を白紙に書きと…

横井小楠先生を偲びて 1 緒言 (その一)

横井小楠先生を偲びて 山崎正董述 昭和24年2月15日 横井小楠先生顕彰講演会講演録 熊本県教育委員会 1 緒言 横井小楠先生を師とし友とせる元田東野は、先生を道学の俊傑とも帝者の師とも称し、又「先生の識見の快潤なる意気の軒昂なる、前に古人なく後…

三宝 第134号 心の悪魔との対決  (今こそ求められる仏教)

三宝 第134号 心の悪魔との対決 田辺聖恵 今こそ求められる仏教 仏教とは仏けさまが救うて下さるもの、仏けさまの慈悲に満ち満ちたものと思われる方が多い。それと同時にその様な仏けさまがどこに存在するであろうか、と疑問に思う向きも多い。 さて仏けさま…

三宝聖典 第一部 四十八項   無我の説得

無我の説得 時に世尊、ベーサーリーの重閣講堂にとどまりたまえり。その頃、異教徒ニガンダのサッチャカはベーサーリーに住み、討論を好み、議論に巧みなるものとして尊敬せられたり。ベーサーリーの人々に対し、かれは次のごとく誇るをつねとせり。 「およ…

輝いて生きる

『輝いて生きる』 自分なりの信条信念を持って生きる 自分なりの態度実践を持って生きる そうであればその人は輝いて生きる 仕事立場に不満があるにしても 人間関係に不快があるにしても それらは解決転換克服が出来る 自分の生き方を自分で決めてゆく 自分…

やる気と人間性 ある経営コンサルタントとの対話 #15(喜びにつながることにだけやる気を持つ)

喜びにつながることにだけやる気を持つ 要するに喜びにつながること以外にはやる気を起こさないという前提に立つ。喜びにつながるようにする、喜びは何かというと、出来ること分かることなんです。持てること、獲得すること、何か手に入れればこれは喜び、そ…

生き方メッセージ #55(勢い)

『勢い』 一つの勢いを持つ 高い山からの川水のように 目的は高いほど勢いを増す 打ち込んでやる以上は 様々な工夫を組み込んで 流れに勢いをつける事だ トランペットを吹くように 高い目的を誇りにするなら 一つの勢いを持つことだ [勢い] 打ち込んでやれ…

浄福 第73号 「仏教真理とは人間のすじみち」 人間の原則-求道心

人間の原則-求道心 人間の原理原則が実は知・信・行(理性と感情と行動)である。従って、釈尊が宗教的生活行動を起す上において、この三つがそろってくるのはまさに人間としての必然である。釈尊は人間であり、人間として真理を自己の上において実現し、そ…

浄福 第73号 「仏教真理とは人間のすじみち」 行→学習・体験・生活化・正導

行→学習・体験・生活化・正導 釈尊による仏教を要約すると、真理を中心にしてこれを学習し、体験化し、生活化し、正導することである。このシステムというか基本原則をはっきりつかまない中に、自分はどうであるからとか、自分ならばどうするとかの批判や変…

自立和合

『自立和合』 一人の人間が複数の人間になる事はない 単細胞生命ですら他から自立して存在する 人間も己を自立者として生きるより外はない 一人の人間は他との関わりにおいて存在する 単細胞生命が周囲に適応して存在する様に 人間も周囲に和合して生きるよ…

三宝聖典 第一部 四十七項  ナンダヘの導き

ナンダヘの導き 世尊にしいられて出家となりしナンダは、カピラ城を出でてサーバッティーに住めるも、国第一の美人と呼ばれしスンダリー姫を忘れ得ず、心を奪われて憂れいに沈めり。この事を知られて世尊は、ナンダを導かんとしてある日、神通力にてナンダを…

メッセージ

「メッセージ」 何らかのメッセージを受ける パラボナアンテナの様に心を開いて 空中に向けて回路をつけておけば 星空の時は星からのメッセージ 月空の時は月からのメッセージ 音一つない世界からのメッセージ 時には意味でないメッセージがある まるで無色…

生き方メッセージ #54(最大関心)

『最大関心』 自己への最大関心 人間いかに在るか在る可きか ここに人間らしさの極がある 物やもの事に関心を持っても 自己がぬけているとしたなら 人間としての生き方ではない 自分を見て見ぬ振りをすれば その付けは自分にやってくる 自己への関心が生き方…