おりじなる童話
吉永光治のおりじなる童話 ふしぎなおじさん ともじは はらっぱで あせを とばしながら くさを かきわけて バッタを さがしいます。 「どうしてかな。いっぴきも つかまらないや」 かぜが とつぜん ともじの あしもとを ふきぬけて いきました。 かぜが はし…
吉永光治のおりじなる童話 えんぴつ おかあさんは ぼくが じを かいていると 「ほら また えんぴつを なめて。あんまり えんぴつを なめてると えんぴつに なるわよ」 「えんぴつなんか ぼく ならないもん」 おかあさんから いくらいわれても えんぴつを な…
吉永光治のおりじなる童話 こいのぼり きょうは こどものひ。 ぼくは おとうさんと ゆうえんちに あそびにいく やくそくを していた。 でも あさに なったら おとうさん おしごとで あそびに いけなくなった。 「おとうさんの うそつき」 ぼくは おとうさん…
吉永光治のおりじなる童話 うたう せんたくかあさん めを さますと おかあさんの うたが きこえてきた。 てんきが いいと おかあさんは うたを うたうんだ。 ぼくが おきると おかあさんが エプロ ンを かけて うたいながら せんたくを していた。 「おかあ…
吉永光治のおりじなる童話 おかあさんがいっぱい ぼくが いえに かえると おかあさんが どなった。 「また わすれものして。となりの けんちゃんは わすれもの しないってよ」 ぼくは だまって へやに はいった。 「となりの けんちゃんの ことばかり いうん…
吉永光治のおりじなる童話 ゆうやけのはな のはらの まんなかに いっぽんの きが たって いました。 このきは いままで いちども はなを さかせた ことが ありません。 あたたかな はるの こと どうしたことか まっかな はなを さかせました。 きは うれしく…
吉永光治のおりじなる童話 はるどろぼう さむがりやの どろぼうが はるかぜを ぬすんで きました。 はるかぜは おおきな ふくろに はちきれそうに はいって いました。 ふくろの くちを そっと ひらくと なかから あたたかい かぜが ふんわり ふいて きまし…
吉永光治のおりじなる童話 ころくんは あたまがいたい こぐまの ころくんは いつも ミニカーが ほしいと おもっていました。 でもおかあさんに いったら おこられそうで いえません。 それで ころくんの あたまのなかは いつも ミニカーが はしりまわって い…
吉永光治のおりじなる童話 ぼく、キャンデーになりたくない 「キャンデー また たべてるの」 かあさんは ぼくが キャンデーを たべようと すると いつも みつけて いう。 「ひとつだけ ひ・と・つ・だ・け」 ぼくは キャンデーの ふくろを ポケットに いれる…
吉永光治のおりじなる童話 おつきさん かぜひいたの あきちゃんが つくえに むかって えをかいています。 おとうさんが へやに はいって きました。 「なにを かいて いるのかな」 がようしを のぞきこみました。 「おつきさん かいたよ」 「えっ これ おつ…
吉永光治のおりじなる童話 きんぎょぐも まあるい きんぎょばちの なかに あかい きんぎょと くろい きんぎょが いました。 くろい きんぎょは いつも くるくる くるくる せわしなく まわって いました。 「もっとひろい ところへ いって みたいと おもわな…
吉永光治のおりじなる童話 はるのセーター うさこは めが さめました。 「あれっ ないわ」 うさこの だいすきな ゆきだるまのついた もこもこの セーターが どこにも ありませんでした。 「おかあさん」 うさこは みみを まっかにして いいました。 「おおき…
吉永光治のおりじなる童話 おさかなさん でておいで 「おさかな かこうっと」 ともちゃんが クレヨンで がようしに うみを かきました。 おおきなさかな ちいさなさかなを どんどん かいて いきました。 たくさんさかなをかいたので がようしから ちっちゃい…
吉永光治のおりじなる童話 だれのおねしょかな ひろい はらっぱに ぼくひとり ぽつん と たっていた。 そらを みあげても ほし ひとつない まっくら。 かぜは そよっとも ふいて こない 「おかあさん」 ぼく こわくて よんだけど へんじが ない。 だまって …
吉永光治のおりじなる童話 ボールが ネッ おじいさんが へやで ほんを よんで いました。 「ガチャン」 ガラスが われて ボールが とびこんで きました。 「だれだ」 おじいさんが まどから かおを だして あたりを みまわしました。 「ガラスを わったこは …
吉永光治のおりじなる童話 おならおに 「ぶっ」 「また おならだして」 「ごめん」 たけしは おならを だすたび おかあんから にらみつけられる。 「ぼく どうして こんなに おなら でるのかな」 きのうだって となりの ともちゃんと いえで あそんでいたら …
吉永光治のおりじなる童話 いつもともだち さると たぬきは いつも なかよしです。 きようは やまのぼり えっちらおっちら やまを のぼって いました。 「おやっ、おいしそうな バナナが おちて いるぞ」 たぬきが バナナを ひろいました。 バナナを たべよ…
吉永光治のおりじなる童話 くつ 子ギツネと 子ダヌキが のはらで あそんでいると くつを みつけました。 「うあい。ぼくが さきに みつけた」 「ちがうよ。ぼくが さきに みつけた」 子ギツネと 子ダヌキは いそいで くつを つかみました。 「かたほうじゃ …
吉永光治のおりじなる童話 はるのしっぽ 「ぼく どうして しっぽ あるの」 「どうしてって だれにでも あるのよ」 「ふうーん だれにでも あるのか」 いぬの ワンくんは なんでも しりたがりやです。 ワンくんは きょうも おかあさんに ききました。 「ほら …
吉永光治のおりじなる童話 のはらのドア きつねが やまを おりて いきました。 やまを おりて いくと のはらに でました。 きつねは どんどこ あるいて いくと もりの いりぐちに やってきました。 「あれっ なんだろう」 もりの いりぐちに おおきな ドアが…
吉永光治のおりじなる童話 ぬいぐるみ 「うあーん」 ともこが おもちゃ うりばで ないています。 「うさぎの ぬいぐるみないんだからしようが ないでしょう」 おかあさんは ともこの かおを のぞきこんで いいました。 「いやだよー うさぎの ぬいぐるみが …
童話「せんがいさん」 吉永光治作 みんな おなじとし むかし はかたに せんがいさんと いう おぼうさんが いました。 とても えらい おぼうさんで いろいろと こころに ひびく おはなしが あります。 せんがいさんの てらの ちかくに たいへん いせいの いい…
童話「せんがいさん」 吉永光治作 こどもを なくした ふうふ はかたに せんがいさんという おぼうさんが いました。 とても えらい おぼうさんで いろいろと こころに しみる おはなしが あります。 あるひ せんがいさんの ところへ ふうふが やって きまし…
童話「せんがいさん」 吉永光治作 ずきんなしの だいこくさま むかし はかたに せんがいさんと いう おぼうさんが いました。 とても えらい おぼうさんで いろいろと おもしろい おはなしが あります。 あるひ おかしやさんが せんがいさんの ところへ やっ…
童話「せんがいさん」 吉永光治作 すりばちひとつ むかし はかたに せんがいさん という おぼうさんが いました。 とても えらい おぼうさんで いろいろ と おもしろい おはなしが あります。 あるひ せんがいさんの ところへ おさむらいさんが あそびにきて…
童話「せんがいさん」 吉永光治作 きくと ひとのいのち むかし はかたに せんがいさんという えらい おぼうさんが いました。 とても えらい おぼうさんで いろいろと おもしろい おはなしが あります。 くろだの とのさまは きくのはなが だいすきでした。 …
童話「せんがいさん」 吉永光治作 じごく ごくらく もんどう むかし はかたに せんがいさんと いう おぼうさんが いました。 とてもえらい おぼうさんで いろいろ と おもしろい おはなしが あります。 あるひ あるおてらの おぼうさんが せんがいさんを た…
童話「せんがいさん」 吉永光治作 やおやさんになったせんがいさん むかし はかたに せんがいさんと いう おぼうさんが いました。 とても えらい おぼうさんで いろいろと おもしろい おはなしが あります。 あるとしのこと はかたに コロリンという びょう…
童話「せんがいさん」吉永光治作 たいこと ふえのおと むかし はかたに せんがいさんと いう おぼうさんが いました。 とても、えの じょうずな おぼうさんで おもしろい おはなしが あります。 「せんがいおしょうに あわせたい ぼうず が きておる すぐに …
童話「せんがいさん」 吉永光治作 まるいたまごも きりよでしかく むかし はかたに せんがいさんと いう おぼうさんが いました とても えらい おぼうさんで、いろいろと おもしろい おはなしが あります。 「むぎごはんなどたべられるものか」 おさむらいは…