釈尊の聖句 349

349 疑惑に擾乱され、貪欲熾烈にして享楽を事とする人の愛欲は、益々増長す。かゝる人は実にその繋縛を堅くす。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七一頁)
浄・不浄  
思いに動かされ、激しきむさぼりありて、浄しとみる人には愛欲はますますつのるなり。かくのごとき人はまことにその束縛をさらに強む。(田辺聖恵訳)
◎浄く、美しく、愛らしきもの、といった心情によって支配され易いのは日本のみではない。むさぼりの心がある間は、真実、浄福を見ることが出来ない。当分の好き嫌いを基準にして一切を見るからである。学習が必要なわけだ様だが、それが直ちに束縛になること。欲求が満されることは一応幸福を考えねばならない。つまり欲望は苦楽の両面をもつので、楽はどろ沼であることを正視しなければならない。田辺聖恵

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ 人気ブログランキングへ