釈尊の聖句 348

348 有(う)の彼岸に達し、前(さき)(未来の煩悩)を離れよ、後(過去の煩悩)を離れよ、中(現在の煩悩)を離れよ。意一切処に於て解脱せば、汝は再び生と死とを享くることなし。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二四 愛欲品 七一頁)
 三世をはなれよ 
過去をはなれよ、未来をはなれよ、現在をはなれよ。これ生存の彼岸に至れるもの。こころ一切の所に解脱せば、おんみはふたたび生と老とにゆかざらん。(田辺聖恵訳) 
◎仏教は、過去・現在・未来の三世観、現実の歴史的、自然的因果の事実を土台にする。そして己の価値追求としてこの三世にとらわれず、正しき理解を経て超越することを覚りとする。そこには暗黒の人生のくりかえしがな死んだらすべて無くなるといった間違った人間観では真に死後を畏れることが出来ない。解説への希求は生じない。未来をいかに畏れるかが問題。(田辺聖恵)

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