2010-03-16から1日間の記事一覧

「非情の正導」 (上)

「非情の正導」(上) 病い重くしかもなお、未だ悟りにゆきついていない弟子に対してこれはまた何と非情なことであろうか。お前はこの信仰の道に入っているのだから、必ず救われる、何も案ずることはない、といったいわば労りの言葉をかけられるのが、本当の慈…

おりじなる童話 おふろへおいでよ

吉永光治のおりじなる童話 おふろへおいでよ 「はやく おふろに はいりなさい」 おかあさんが よぶのは 三かいめ。 「はーい すぐはいりまーす」 おかあさんの こえに はじかれるように ぼくは ふろばへ はしった。 いそいで ふろの ふたを あけて はいろう…

三宝法典 第二部 第五七項 デーバダッタの最後

デーバダッタの最後 デーバダッタは二大長老が弟子らをつれ去りしことに苦しみ、血を吐きて病いを得たり。その時、かれの心に良心がわき、 「九ヵ月の間、われは如来に対して不利益をはかれり。しかるに、ブッダ世尊は われに対し悪心を持ちたまわず。八十人…

釈尊出生の意義 (上)

釈尊出生の意義 時代を救う 釈尊はニつの大きな期待を負わされて、出生された。武力によって強い国が勝ち、国をその征服王の野望によって大きくしょうとする戦乱。文化が開けてきて、一体人間は何のために生きるのであるか、それが分からぬがための思想の混…