仏教による幸福への成功方式 #37(第四章三宝印 正食法)

正食法
人間も動物も植物も菌類もすべて他からとり入れ、役に立つ分をとって他を捨て去ります。ところが人間だけは身体にとって必要なものを取り入れるのでなく、好き嫌いうまいまずいで食べようとするずるい心があります。心体日光呼吸食の五因を正しくせねば発病です。日光呼吸食→神経→身体→心→日光呼吸食。健康な心身を作るのは血液であり、その血を作るのは日光と呼吸と食です。血が呼吸の仕方、食物、身体の使いすぎ、心の不安と日光不足による菌の影響などで酸性になり疲労し、老化発病の第一歩となります。酸性になるというのは脂(コレステロール)が初めおしりや腹にたまり次に内臓の回り血管の内外にたまり、血の中にまで溶け込んでねばってくることです。すると血管が脂でせまくなり、もろくなります。ねばった血は流れにくくなり血管の隅々まで(毛細血管)は行かなくなります。この血管の先端から栄養を受け取るのが末梢神経(木のこづえのはしのようなので)ですが、血液がこないと栄養不足となってしびれてくるわけ、これが神経痛や中風の初まり、血はすんでいなければなりません。それはアルカリ性にすることでその為には正しい呼吸、過労をさけ安心でアルカリ性のものを食べることです。血液が酸性になるとあらゆる病原菌に対して抵抗力が弱り、種々な治りにくい病気が出るのです。喘息、結核、神経痛、カリエス、高血圧、中風、ヒステリー、ジンマシン、夜尿症、夜泣き、回虫、腎臓、肝臓病、心臓病、胃病、皮膚病、自家中毒、便秘などの病気が出てきます。こう並べると心因による病気を調べたのといかに同種のものが多いか分かります。心因と不正食によって発病してくるのです。此頃は生野菜をすすめる本が多くなってきてよいことです。ここでは簡単に大きな点を書いておきます。

 酸性の食品(へらすもの)-

 ごはん、いも類-澱粉質ばかりで身体を動かす熱源とはなるが、とかくたべすぎて、その余った分は一度糖化して脂肪に変わって身体中にたまる。粗食でも肥えるわけです。肥えても心臓の大きさは同じなのだから無理をするわけ。そしてそのよたよたした分を養う為に毎日余分に又食べるのは全く不経済で恥じねばなりません。直ちに中位にやせよ。

 肉、魚類-動物性の脂は体温三十六度では白く固まります。夏の温度でも肉の脂はとけませんから、たぎらかして食べた脂は体内で固まるわけ。バターマーガリン、ヘッドラードは全くの脂ばかりです。肥えるもと。

 砂糖-体内で脂肪に変わり肥えるもと。それに血液のカルシュウムと結びついて別のものとなるので、骨盤や歯からカルシュウムを血液の方に払戻をしなければ生きてゆかれぬようになり、虫歯や腰の曲がりとなる。又一度にうんと甘いものを食べると胃の働きがぱたりと止まるので、もたれ、消化不良、胃の袋がふくらみぱなしとなり胃下垂のもと。又糖尿病が起こりニキビの原因にもなる。

 塩-日本人はごはんの甘さを補う為に塩からいおかずをとるが、これは血
をこして塩け砂糖けアルコール分など不要なものをこしとって小便として体外に出す働きをする腎臓をくたびれさせ、むくみがきて血をにごらせ高血圧となります。塩けをへらしてコショウと酢などで味を補う
こと。

 菓子-麦粉か米粉と砂糖ですから、ごはんをへらしてもつまみ食いすれば同じこと。落花生、チョコレートも肥えている人には禁物。

 熱い物-冷たい物も極端だと胃を苦しめるので胃ガンのもと、口の中で平気なものを足に落してごらんなさい、とても熱いのです。アルコールや酒は常識ですね。

 アルカリ性の食品(ふやすもの)-

 野菜-緑色、赤色、黄色、白色の順にビタミンやミネラルが多い。野菜を沢山食べると消化がよくなり、他の食べ物が百%栄養になるからごはんの分量をへらすことが出来る。緑色の野菜はビタミンAが多いが一般にほとんど白色(ビタミンC)しか食べないので、血液がうすく眼がうすくお産のあと、とり目のようになり易く髪の毛が抜け歯が弱る。皮膚につやがない。なるべく生食がよい。なれぬ内には、生葉をスリ鉢ですりガーゼでしぼった汁に少々好きな味つけをして飲む、野菜はごはんの重さと同じ位、一回に食べるべくである。この野菜なるべく草に近いものこそ血液を作る。血液のにごりを中和させることを忘れないように。

 大豆-畑の肉と言われ筋肉をつくる大いに工夫すること。例えば二日水につけ水をきり、すりつぶしヒキ肉野菜のミジン切り麦粉、塩コショウで味つけしてまぜ合わせ、さじですくって油で揚げる(手でかためると固い)又は弁当箱に油をひいて入れてむすと老人向き。

 ニンニク-体内のビタミンBをくいころす毒素をおさえてくれる。冷え性の人は毎日一ヶづつ食べると身がぬくもり元気づく。包丁の柄でピシッとたたきつぶしてから油でいためて後に他の野菜をいためると絶対臭くない。臭いときはあと口に黒砂糖をなめるか酢の水で口をすすぐ。

 ニラ-胃の薬、一年中きらさぬこと。玉子やきにキザミこむ、又おからに入れヒジキ、人参やシソの葉油あげをまぜ牛乳を半本入れるととてもうまい。

 玉ネギ-玉子黄身に酒とあつい湯を入れ生玉ネギをきざみこんで飲む(風邪の妙薬)黄身と玉ネギだけでも強精剤、生玉ネギをきざんでさし身の下にしく。塩もみしてパンにはさむ。ゴマ-カルシュウムと油分が多い。かねていっておき、入用なだけ乾いたフキンに包んでたたくとすぐつぶれて便利。

 酢油料理法-酢三杯、油(天プラに使ったもの)一杯、塩コショウ(更に酒、醤油、砂糖、調味料、ごまアオサを入れると上味)キャベツを生でざくざく切りこれを主体にして色々の野菜をなるべく生でまぜる。少々固いピーマン玉ネギなどは別に切って塩をしておき、固い大根人参モヤシなどはゆがいて混ぜ合わせる。さらに時季の果物一種小ミカン皮ぐるみうすく輪切り、リンゴ、ビワ、イチゴ、バナナ、ブドウ等何でもさいの目にきりまぜると上等。酒のさかな、つけもの代わり、おかずになって便利。この汁やすべての野菜の煮汁は食べること。又は次の味噌汁に入れる。ラッキョウづけの汁で食べるとうまい。但しサク酸酢は胃がんのもと。すべての汁を飲む為には塩けをへらすこと。塩けをへらせば必ずおかずを余分に食べるようになる。

 果物-白い野菜と同じくビタミンCが多い。通じの悪い時は夏ミカンなどを中の袋ぐるみ食べ水コップ一杯飲むとすぐに通じがよくなる。果物や野菜の繊維が便を柔らかくし通じ易くする。ごはん肉玉子砂糖に片寄ると便秘し体内で発酵し毒素となり、身体中に血と一緒に回ります。四、五才までは体力がないので自家中毒になります。こうした子の親も同じ食事ですから便秘がちで神経質です。これから頭痛イライラが出ます。

 貝類、エビ類-カルシュウム、燐、ビタミンBがある。

 海草-ヨード分が多い。血圧を下げ、髪の毛、頭の栄養。塩気をはらって切っておき火であぶって食べる。コンブ水は切手大に四五枚切って、一晩コップ一杯の水につけて翌朝飲む。わかめは生で酢醤油で食べる。又野菜と油いためしてもうまい。

 キノコ類-ビタミンB2が多い。

 小魚類-カルシュウムその他大いによい。油でからいりして砂糖醤油で味つけする。一寸あぶって酢醤油でもうまい。育ち盛りや頭を使う人に特に必要。

 レバー(肝臓)-造血に一番ビタミンその他完全にそろっている。塩少しふって三十分おき大きく切って種油でいため、味噌を水か酢でとき流しこんで一寸おく。ショウガ味噌をべったりぬり三時間おき火でやいてうすく輪切り。又角切りして油いためしてカレーライスをつくる。

 酢-血のにごりをとるのに大いに働く。打ち身にすぐ効あり。ハス、ゴボウ、ナスなど、丼に数滴の酢水(米のとぎ汁でもよい)につけておくかゆがく時酢を入れると真っ白に出来てきれい又魚などを煮る時に入れると風味、早く煮える。

 油-植物油は身体の働きをなめらかにして高血圧にもよい。ビタミンAがある。料理のうまさは油の甘味にあるのだから何でも油いためすればうまくなり香りもよく油の栄養がとれ煮汁がすたらず手軽に料理できる。味つけは味噌とコショウとカレー粉とクヅかけ(麦粉でもよい)酢(トマトケチャップ)を順番にすれば同じ材料で変化のある料理が沢山できます。

 さてあまり頁を料理に使えぬのが残念ですが要するに白米はビタミンBがたらぬから補うことを考え、主食の観念を捨ておかずに重点をおき何でも偏らず中道でゆくこと。必ず腹をすかして食べるようにする。つまみ食いは心が不満の証拠。できれば軽労働の人は昼と夜の二食にすること。胃腸に無理をさせず頭が爽快になる。朝は排泄の時間。世尊やお弟子は一食でした。食卓では揃って感謝の言葉を述べること{一例-三宝、三資(衣食住)六根(心と身)に感謝して頂きます。子供でも言えるし適当な長さで一息に言うとつばが出てきて食欲が増す}日本映画で食事の感謝の場面を見たことがありますか。レストランで感謝して食べる人を見たことがありますか。

 長生きしたければ偏食せず、多食せず、腹をすかして生に近いものを感謝してよくかんで味わって静かに食べよということです。三度の食事を五十年も間違えていてどうして長生きできましょう。この世にまずいものはありません。ただ少々にがい位なものです。そのにがいものは生命力がこもっているので進んで食することです。生きさせて頂く喜びが食事と一緒に味わえる時、あなたの信仰が本物になったのです。食と信仰、その他はつけ足しです。食のありがたさを体験する為には月一回一日の断食をすることです。土曜の夜食と日曜の朝、昼食を抜いてその間水をうんと飲む、宗教家はみな断食をする。食卓で小言を絶対に言わぬこと。子供の食欲を無視する親は残酷である。栄養になるかうまいものしかないのだから、これは好かぬまずいと決して言わぬこと。子供は皆それを真似してしまうから。

「人は信仰と喜びをもって施しをなす。されば他人の与える飲食に心怒る者は、日夜静かなるサマーディに入ることなし」


https://philosophy.blogmura.com/buddhism/にほんブログ村 仏教