己に徹す

　　　『己に徹す』　　　　　　　　
己に徹すればいずれは独自
個性を云々する時代ではあるが
己に徹する事はまことに難しい
　売れるか売れないかで判断する
　経済至上の現代社会において
　己に徹するには生活さえ難しい
難しさの中で自己を貫く事が
己に徹する事なのかも知れない
安易さの中には己も何もない
　　　　　　　　　　　　　
　［己に徹す］−個性尊重などと言われるが、売れるかどうかの線上の事、真の個性は経済性と関係はない。真の個性は価値性を持つものだが、大半の社会は俗性で成り立つから、この個性が認められ支持される事は希である。

　　　『己に徹するとは依存性の切り捨てである』
　社会評価の外にあって己に徹する為には、最低生活法を持たねばならない。さらに認められない事への不満を克服せねばならない。認められる事自体が他者依存を意味するから、完全なる自立とは言いがたい。正に難中の難である。