三宝法典 第二部 第六五項 聖なる弟子の数々

聖なる弟子の数々 

時に世尊、ビクらを集め、世尊に従いしあまたのビク衆の特長を仰せられたり。

「ビクらよ、わが弟子のビクのうち、最も早く弟子となりたるはアンニヤコンダンニャなり。知恵第一はサーリプッタなり。神通第一はモッガラーナなり。清浄の行を教ゆる者の第一はマハーカッサパなり。天眼第一はアヌルッダなり。貴き姓の第一はラッタパーラなり。妙なる声の第一はラクンタカーバッディヤ、師子のほゆるがごとき第一はピンドーラ、説法第一はプンナ、広く説き明かす第一はマハーカッチャヤーナなり。

またおのれ 姿を巧みに作り現す第一はチュラパンダカ、心の解脱に巧みなる第一もチュラパンダカなり。知恵の解脱に巧みなる第一はマハーパンダカ、争わずして住む第一はスブーティ、供養に値いする者の第一もスブーティ、林に住むことの第一はレーバタカディラバニヤ、心の統一の第一はカンカーレーバタなり。

努力第一はソーナコーリギーサ、善き言葉の第一はソーデクティカンナ、所得第一はシーバーリ、信仰の固きこと第一はバッカリなり。

また研究の心盛んなる第一はラーフラ、信仰によりて出家なしたることの第一はラッタパーラ、くじを引いて幸運第一はクンダダーナ、詩を作る才能第一はバンギーサ、すべての人々に喜ばるる第一はウパセーナ、坐具の管理分配の第一はマッラー人のダッパ、もろもろの神々に敬愛せらるる第一はピリンダバッチヤ、すみやかに大事を了解なす第一はバーヒヤダールチーリヤ、うるわしく説法なす第一はクマーラカッサパ、さえぎりなき理解をなす第一はマハーコッティタなり。     

ビクらよまた、多く聞くことの第一はアーナンダ、記憶なす第一もアーナンダ、仕ゆることの第一もアーナンダなり。大衆をひきいることの第一はウルベーラカッサパ、家族を喜ばすことの第一はカールダーイ、無病の第一はバックラ、前世の生を記憶せる第一はソービタ、規律を記憶し守るの第一はウパーリ、ビク尼を教化なす第一はナンダカ、五官をおさゆる第一はナンダ、ビクを教化なす第一はマハーカッピナ、如来の説を引き出す第一はラーダー、粗末なる衣を着る第一はモーガラージャなり。

ビクらよ、わが弟子のビク尼のうち、最も早く出家して国王に敬せらるるはマハーパジャーパティーなり。知恵第一はゲーマーなり。神通第一はウッパラバンナー、規律を記憶し守るの第一はパターチャーラー、説法第一はダンマディンナー、心の統一の第一はナンダー、努力第一はソーナー、天眼第一はサクラー、すみやかなる神足を得る第一はバッダークンダラケーサー、前世の世を記憶せる第一はバッダーカピラーニー、粗末なる衣を着る第一はキサーゴータミー、信仰の固きこと第一はシガーラマーターなり。

ビクらよ。わが弟子の在家信士のうち、最初に帰依なせるはタパッスとバッカリの二商人なり。布施の第一はスダッタ長者、説法第一はマッチタサンディカ村のチツタ長者、四摂事にすぐれたる第一はアーラービーのハッタカ長者、昧よき食物供養の第二はシャカ族のマハーナーマ、心に欲する食物供養の第一はベーサーリーのウッガ長者、サンガに仕え供養なす第一はウッガタ長者、こわるることなき信仰を喜べる第一はスーラアンバッダ、人々に対し温厚第一は医師のジーバカ、真実を語る第一はナクラの父なり。

ビクらよ。わが弟子の在家信女のうち、最初に帰依なせるはセーナーニーの娘スジャーターなり。布施の第一はミガーラの母ビサーカーなり。多く聞ける第一はせむしのクジュッタラー、うまき食物の供養第一はコーリー人の娘スッパーバーサー、看病第一はスッピーヤー、信仰の固きこと第一はカーティヤーニー、真実を語る第一はナクラの母、三宝の徳を伝え聞きて信仰を起こる第一はクララ家のカーリーなり。」と。

南伝一七巻三三頁増支部一集第一四是第一品
(増一巻弟子に似たり)