やる気と人間性 ある経営コンサルタントとの対話 #1 (人間を考える時間を持つ)

やる気と人間性
    ある経営コンサルタントとの対話     田辺聖恵

「人間を考える時間を持つ」      

 企業の中で人間ということをどう考えるかという場合に、一応切り離して、人間は人間というものとして考えないと、企業の中で人間は如何にあるべきかとか、いかに人間を考えるかと言っても、どっちに重点があるかということになります。

 それは企業のために人間を考えるということだから、企業というか仕事のために人間を考えるという発想になり、人間というものは常に色眼鏡によって見られている訳です。企業というフィルターをかけて人間を考えるわけです。だから本当の人間は分からないということです。

 人間は人間として考えなければ、企業を通して人間を考えていては、どこまで行っても人間はよく分からないということです。


 切り離すということは、時間を持たなければということです。時間的にも空間的にも。そうしなければ人間はよく分からない。
 例えば、学校行って勉強する場合に、英語の勉強する時には、英語の時間をかけて勉強します。体育の時には体育の時間をかけてやるわけで、体育をしながら英語の勉強をするということは出来ないし、英語をやりながら体育の練習は出来ない訳です。

 であれば、仕事をしながら人間とは何かを考えることは出来ない。人間を考える時には人間を考える時間を別個に持たない限り、人間は分からない。 

 ところが何となく本を読んだり、話をしたりすることで、人間性を活かした企業の在り方なんてのが考えられると、私からいわせてもらえば、一種の錯覚があるわけです。


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