経集 107 108

107 「第八のかの敗亡者は、これ斯の如しと我等は識れり。第九をば世尊は語りたまへ、何が敗亡者の敗亡への門なりや」。南伝大蔵経 第二十四巻 小部経典二 一 蛇品 六 敗亡経 三九頁)
第八の没落者が仰言る通りなのはよく解りました。では世尊よ、第九の没落の始まりはどこにあるのでせうか、それをお示し下さい。(毎田周一訳 釈尊にまのあたり 一周会刊)

108 「己が妻のみを以て満足せず、諸の遊女に見え、他人の妻女に見ゆ、これ敗亡者の敗亡への門なり」。
南伝大蔵経 第二十四巻 小部経典二 一 蛇品 六 敗亡経 四十頁)
自分の妻達に満足せず、遊女達の処へゆき、ひとの妻達を訪ねるのは、そこに没落の始まりがある。(毎田周一訳 釈尊にまのあたり 一周会刊)
おのれの妻にあきたらずして遊びの女、他人の妻に交わるはこれ亡びる人の因なり。(田辺聖恵訳)
出家者は不淫、男女関係一切をしないことが戒律。在家信者は妻以外の不倫を行わないことが戒。これが出来がたいからこそ戒や律が必要となる。しかも教えられねばその必要すら分らずまさに畜生道となる。今日最大の亡国の徴は、日本中あげてこの愛欲畜生道へつき進んでいること。金廻りがその後おし。(田辺聖恵)