経集 96

96 「睡眠を事とし、集会を事とし、また懶惰にして奮起することなく、忿を自己の標識とする人、これ敗亡者の敗亡への門なり」。南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二一 蛇 品 六 敗亡経 三六頁)
いつもねむそうにしていて、人の集まりを好み、生気がなく、怠け者で、怒りっぽいのが特徴であるやうな人、その人に没落は始まっている。(毎田周一訳 釈尊にまのあたり 一周会刊)
人の集まりを好みは、仲間意識である。自分をよい加減に許して、その代償として自分もよい加減に許して貰はうとする。かうして馴れ合ふのであり、うまく利己心を充たそうとする。その集団のためには、他の集団を犠牲にする。その延長として、こののらくらしたよい加減な人間は、人の集まっている処へいつて、何とか自分の人生を、他からの刺戟によってごまかそうとする。(毎田周一 釈尊にまのあたり 47頁 一周会刊)