経集 58

58.多聞にして法を持し応弁を具せる偉大なる友に交はるべし。自他の義を知り疑惑を調伏し、犀角の如く応に独り遊行すべし。南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二 一 蛇 品 二 犀角経 二〇頁)
豊かな智慧の持主しで打てばひゞく、気品ある友と交はるべきである。真の救ひがどこにあるかをよく知って疑惑を離れ、犀の角のようにたゞ一人歩いてゆかう。(毎田周一訳 釈尊にまのあたり 一周会刊)
多くの聞ける法の護持者、高まいにして賢明なる友と交われ。義利を知り疑をおさえ、一人遊行なすこと犀牛の如くせよ。(田辺聖恵訳)
多聞とは同じ法話を数多く聞いて身に着いた者というべきであろう。多く知り、しかも心定まらずという今日的風潮は賢明さにほど遠い。善き友とは已に徹底してゆく者のこと。法の意義とその利益を知るー悟りと充実感こそ仏教。人間そのものへの疑問を解いて、真理の具現者としての一歩々々を歩むべし。田辺聖恵

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