山頭火に寄せて 帰らざる旅

   『帰らざる旅』
昼食を野良猫にたべられ
そのたべ残しをありがたく頂き
犬がくわえてきた餅をもらう
 経五寸ほどの大きな餅を
 最後の托鉢と書きしるす山頭火
 自分は あまりに頑健だとも
日記がと絶えて 翌日倒れ
その翌日 帰らざる旅に立った
はてしない 巡礼の旅に立った