山頭火に寄せて 生と死のはざま

  『生と死のはざま』
句作のために生きてゆくのか
生きるために句作が必要なのか
その二つの重みを背負ってゆく山頭火
 酒のうまさのために一杯
 己の弱さのためにもう一杯
 さらにもう一本と路上に己を失う
なに人も責めはしないのに
己を責め巳を嘆き仏書を読む
生と死のはざまに身をおきかねる山頭火