経集 24

24.牧牛者陀尼耶曰く、己が稼げる賃金もて我は暮す、我が子女も共々に息災なり、彼等に何等の悪行あるを聞かず、故に若し天よ、汝望まば雨を降らせよ。
南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二 一 蛇 品 二 陀尼耶経 九頁)
私は自分で働いて暮らしをたてゝいると牛飼いダニアはいった、子供達は一人残らず健康で、人からの小言など一つも聞いたことがない、さあ若しも降らそうと思ふなら、神よ雨を降らせるがよい。(毎田周一訳 釈尊にまのあたり 一周会刊)

われ自ら働きて賃金を得、自ら養う。子らはすこやかにしてわがかたわらにむらがれり。彼らに一つのよこしまあるを聞かず。されば天よ、雨を降らさんと欲せば降らすべし、と牛飼いのダニヤは云えり。(田辺聖恵訳)

働いて仕事にも満足、家中に悩み事なくして家庭円満、雨漏りもせず、何不自由がないと。昔も今もマイホーム主義。しかしそれがそこまでの限界ということに気付かず、やがてはその幸福も崩れるということを気付かない。確に動物よりはましだ。だが人間の本当の価値はそこにはない。酔生夢死と変りはない。田辺聖恵


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