経集 22

22.牧牛者陀尼耶曰く、我が妻は従順にして動貪ならず、久しく共に住し貞淑にして情愛あり、彼女に何等の悪行あるを聞かず、故に若し天よ、汝望まば雨を降らせよ。
南伝大蔵経 第二十四巻小部経典二 一 蛇 品 二 陀尼耶経 八頁)
私の妻は忠実でみだらではないと牛飼いダニアはいった、長い月日を共に住んでまことに好ましく、よからぬ噂など一つもきたことがない、さあ若しも降らそうと思ふなら、神よ雨を降らせるがよい。(毎田周一訳 釈尊にまのあたり 一周会刊)

わが妻は従順にしてみだらならず、久しく共に住み来たり、わが意にかなえり。彼の女に一つのよこしまあるを聞かず。されば天よ、雨を降らさんと欲せば降らすべし、と牛飼いのダニヤは云えり。(田辺聖恵訳)

夫婦の愛情とモラルが乱れなければ幸せの第一。このダニヤは雨もりもしないから雨が降ってよいと云う。家庭というものはそうあるべきであろう。欲に走りすぎなけれぱ、何びとも満足を得るのはさほど困難ではない。たゞ問題は相手によってという条件つきの幸せであるから、そのもろさを忘れてはならぬ。田辺聖恵

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