法句選 #26(より良き生き方)

 『より良き生き方』     
生き方の基準を持たねば
恥じる心も出てはこない
人の美しさも出てこない
 他への思いやりを持ち
 謙虚さと清らかさを持ち
 しかも真実と知恵を持つ
かましさと自分中心を離れ
より良き生き方を求めるなら
生きがたい思いもするという

恥ずる心あり、つねに清らかさを求め、ものごとに執着せず、謙虚にして清らかに生きる知恵あるものにとりては生活はかたし。

[より良き生き方] 健康で物にも不自由せず幸福そのものであれば、自分で気付かぬ内に傲慢になる。少なくとも他への配慮が欠け、互恵的世界観を持つに至らない。より良き生き方を求めれば、多少の不便さがあるのは当然。

    『より良き生き方は求めねば得られない』
 かつて釈尊は野宿を主とし、托鉢をもって生き、真理を説いて廻られた。まさに無一物だから生活的に安楽であったわけではない。より良く価値的に生きるには物的な不便さがその裏にあると、釈尊は体験をもって教えられる。


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