三宝聖典のあとがき

三宝聖典(原始経典の現代語抄訳)を自費出版するというのが私の心願・初心である。」田辺聖恵師の、この文章を見付けて、あとがきを先に出すべきだったと反省。自費出版の為に、印刷機を購入して体制づくりは整ったものの、現実は遺族により、普通に印刷所での印刷となってしまった。複雑な思いではある。162項の内、まだ11項なのでお許し下さい。法句経の意訳をよく見るようになったが、慣れなのかどうもしっくりこない。関連した部分だけ持っていた南伝大蔵経も押入の中から引っ張り出して万全の体制、再構築。

三宝聖典 あとがき」

この三宝聖典は、釈尊ブッダ)が生きておられた時の歴史的事実・求道・真理・への到達(覚り)その後の四五年間の普及活動などを明らかにしたものであり、真理の教え・縁起(ダンマ)の教え・弟子の衆(サンガ)及び信者との交流を現したものである。
 
したがって、その当時の宗教状態や修道者(宗教的生活者)の在り方がよく分かる。なおこの聖典は、スリランカに伝えられた南伝大蔵経のごく一部を選び出して、編集し、お経の本としても読めるようにしたものである。
 
この三宝聖典は、原始仏教学者の最高権威である水野弘元博士の御意志をを多く下敷にしてあるが、その是非の責任の大半は田辺聖恵にある。一読されてこの内容が日本化された諸宗派とあまりにも違うので、驚かれることが多いであろう。従って、この三宝聖典の将来における普及については、非常に望み薄いがこれを受け入れる方、また参考になさる方はおおいに得る所があるであろう。

 ①ダンマ(真理)-魂を含めた一切の存在が相互に影響しあって、変化しながら現象してゆくすじみち
 ②道徳(善)  -真理を土台にした幸福な生き方
 ③宗教(聖)  -人間としての価値ある最高の生き方

にほんブログ村 仏教
 
この価値ある真理を実現して、全精神を打ち込むことが最高の宗教と思われる。
今後の普及を念願してやまない。なお、この三宝聖典の普及の為に、印刷・解説など自由に活用なされること認めます。                                 田辺聖恵