人間として生きる

   『人間として生きる』
どこであろうと どんな時であろうと
磁石が黙々と北を指すように
人間が目指す一点がなければならない
 理知的であろうと 感情的であろうと
 一本の木がずうっと木であるように
 人間として統合されてなければならない
孤独型であろうと 融和型であろうと
山も川もそれぞれが同時に存在するように
社会的存在として生きなければならない

「人間としで生きる」−人間が生きる、犬が生きる。当然自然。だが人間として生きるとなると、人間理解、人間感性が土台としてなければならない。物を作るとか、金銭だけ目当てに生きるとしたらその為の道具になってしまう。
   『人間として生きるのは人間把握から』
 文学は人間理解の一方法。通俗ドラマでも人間種々相を学べる。心理学、哲学となると人間の核心に迫る。道徳は幸福や価値を追求し、宗教は人間究極を示す。何かによって人間を学ばねば、人間として生きる事は難しい。    田辺聖恵