釈尊の聖句 324

324 ダナパーラカと名づくる象は、発情して顳顬より苦汁を分泌し、抑制し難く、縛せられて一片の餌をも食はず。この象は象の林を念ふ。(南伝大蔵経 第23巻 小部経典一 法句経 二三 象品 六七頁)
 愛欲と自制   
ダナパーラカと名づくる象は、けげしきさかりの時はおさえがたく、つながれては食もとらず。この象は相手のいる象の林を憶う。(田辺聖恵訳)
◎愛欲をせきとめられるとますますはげしくなる。では愛欲のまゝに動けばまともになるか。動物には発情期という自制機構がある。人間には自制心という機構があるのを気づかねばならぬ。これは訓練すれば発達する。無制限の肯定が社会と己を滅亡させつゝある。自制機構の根元に輝やいているものが知恵・大慧、拝すべきもの。田辺聖恵

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