原始仏教講座 第二講 その三

第二講 その三

お釈迦様達は、自分が飯を食べないと生きていけないからご飯を貰いにくということではない。そういう托鉢でない。信者さんにご飯を差し上げるという、それは良い事でしょう、信者さんは。自分の家族の為にではないですから、その修行者にご飯を差し上げる、これはいい事である、いい事をすればいい報いが来る。そのいい事をするチャンスを与える。その為に托鉢に行かれる。

托鉢というのは信者さんに宗教的な功徳を積むチャンスを与えるという意味なのです。仏教精神はここにある訳です。それはくということです。信者さんに、信者さんは皆自己本位、自分本位ですから、家族の為といいながらも家族は自分の一部分だから皆自分本位なのです。その自分本位で生きている人達に、自分本位でない、その真理のために活動している人達にご飯を差し上げる事によって、宗教活動のお手伝いをするという、価値ある行いをさせる、そういうチャンスを与えるということです。これが托鉢なのです。

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