法句選 #7(スープの味)

    『ス-プの味』      
死後などは分かるものかと
好き勝手な生き方をする人は
仏教の味を知らない人である
 死後を安楽にと願うのみで
 何ら真理を学ばない人は
 仏教の味を知らない人である
現在の報い死後の報いを知り
真理中心の行動をする人こそ
真に仏教の味を知る人である

たとえ一生涯、賢き人に仕うるも、愚かなるものはさじがス-プの味を知らざるがごとく、真理を知ることなし。

[ス-プの味] 死後はないとするのを断滅論とし、誤りとするのが原始仏教である。行いには報いがあるとする業報論が仏教の原理だからだ。すると自分の未来結果に責任を持つのは自分だという事になる。これが自業自得だ。

     『近代になる程、現世主義の傲慢になる』
 死後の結果を恐れる事を踏まえて、死後を恐れない真の生き方、確かな理性感情を構築するのが悟り、解脱である。それは仏教真理と一体になる事で可能だ。こうしてス-プの味を知る様に、仏教の味を知りかつ喜ぶ人間になる。