原始仏教講座 #4(尊敬供養)

   『尊敬供養』        
黙々とひたすら修道生活する者が
存在し得る場がどこかに在るか
その様な人を供養するだろうか
 純粋精神を求める人々がいても
 尊敬供養する習慣が在るだろうか
 日本社会の大きな欠陥ではないか
救い救われる関係だけにおいては
自分の利益幸福だけしか考えない
それでは真の宗教者は生じない

 [尊敬供養]-ひたすらに純粋精神を求める人々を、尊敬し供養するという習慣はこの日本には無い。勤勉生産主義には純粋精神に対する評価意識が育たないからであろう。今日の日本における精神状況は敗戦後だけのものでは無い。

 『収入働きをしながら純粋精神を求められるか』

 何万という寺院があり何十万という僧職がいるのに、余り尊敬されないのは、もともと社会に純粋精神を求める風習がないからで、僧侶の堕落は社会が作っているのでもある。心の時代などと言っても単なる気ままになりかねない。