市民は情報疑う目を 佐高信さん講演

愛媛のニュース2012年04月22日(日)

市民は情報疑う目を 松山で佐高信さん講演

 評論家の佐高信さんが21日、松山市文京町の松山大で「現代を叱る」と題し講演。東京電力福島第1原発事故などでの政治家や有識者、報道機関の姿勢を例に、物事を疑う目を養うことが、市民が権力から身を守ることにつながると訴えた。 
県内の医療団体や大学関係者らでつくる実行委員会(委員長・小松正幸前愛媛大学長)主催。佐高氏は、映画監督の故伊丹万作氏(松山市出身)が戦争責任に関して記した文章の中で「(軍部などに)だまされていた」と言って平気でいられる国民であれば、何度でもだまされると予測したと紹介。「原発安全神話にも似た点がある。だまされた側も責任を自覚する必要がある」と指摘した。 
福島の事故後に原子力に関する考えを一変させた識者や、テレビ番組出演時に舞台裏と全く違う態度を見せた政治家がいたとし「学校でうそをついてはいけないと教えると、権力者のうそは見破れない。物事を徹底して疑うことが大事で『疑う、うそをつく、逃げる』ことを教えない教育は誤り」と主張した。