「自分さえよければ主義」 森田実

 経団連・大企業経営者の「自分さえよければ主義」への堕落を叱る。「自分さえよければ主義」で金儲けだけを求めて何になるのか!国民のための経営をせよ!今、日本中を覆っている邪悪な思想がある。「自分さえよければ主義」だ。この「自分さえよければ主義」は米共和党新自由主義から始まった。

 過去30年にわたるアメリカ的新自由主義が全世界に広がるとともに拡大したのが「自分さえよければ主義」である。この思想は、政治、経済など広範なアメリカの指導層を捉えただけではない。ヨーロッパにも、かつてのソ連圏にも、中国にも、アジア・アフリカ諸国にも、そして日本にも広がった。

 日本では「自分さえよければ主義」は政治家、経済人、官僚指導層、マスコミ人、学界、地方政財界リーダー層をも捉えた。最近目立っているのが経団連と大企業経営者だ。彼らは財務省が進める過酷な大増税政治を支持し応援している。彼らは国民が反対している危険な原子力発電を強く推進している。

 経団連と大企業経営者はデフレ不況対策に反対、デフレ不況の継続を求めている。彼らは中小・小規模企業対策を妨害している。彼らは近く日本列島を襲うおそれのある大震災への防災対策に不熱心だ。日本国民の雇用の大切さを忘れて海外へ脱出しようともしている。こんなことでいいのか!と言いたい。 森田実