自己への学

 『自己への学』
ボールを遠くに投げると
自分から離れて帰ってこない
ボールと自分とは別々になる
 ボールを高く投げると
 自分にやがて帰ってくる
 何度でも繰り返しが出来る
人は様々な学をするものだが
その学が本質本物であるなら
次第に自己への学となる筈だ

[自己への学] 多少は自意識過剰の感じもするが、もの事への学を広げてゆくにつれて、次第に自己への関心が高まってくる。自己の限界感が表面化してくるからだ。能力的な人は外部に向けている目を内に向ける事が難しい。
   『学の本質は学そのものを学習する所にある』
 学の喜びは未知の解明であるが、その未知の最大が自己と言えよう。従って自己への学こそが学の本質であり本物である。それ以前の学は周辺学というものだ。先ずは過剰文化に埋まっている自分を掘り出す事から始めるべきだ。        田辺聖恵