原始仏教講座 第五講 その九

第五講 その九
 タイ、ビルマ、スリランカにはわずかにその系統が残っている。残っているけれどかなり形式化されていますね、タイなどテレビで見ても、いわゆる国教になっているでしょう。国教ということは坊さんが生活保障されている。保障されたら托鉢、本来の托鉢、もし托鉢でご飯頂かなかったら、その日は食べてはならないなんです、一日一食が決まり。しかも十二時まで、十二時から先、ご飯を頂き損なえば、もうその日は食べない。あくる朝までもう托鉢はない。そういう厳しいというか、それが当り前になっていれば苦にならないんですね。人間が三度食べるというのは、働くため食べるんです。働かなくていいようになれば二食か一食でいいんです。真理の冥想を主にすれば一日一食で、肉体労働しないから十分間に合うんです。所が肉体労働しないのに美味い物食べると、色気ばかり出て、女作ったりという話になってしまうんです、なるべく食べない方がいいです。しょぼっと生きた方が無難ですな。