釈尊の聖言 「苦滅の法」

釈尊の聖言 
これは苦、これは苦の因、これは苦の滅、これは苦の滅に至る道と明らかに知らざれば、まことの出家者と云えず、出家者の目的を達し得ざるなり。
「苦滅の法」
 仏教とは覚り・救われを求めるものである。それが成仏であり往生である。これらを説かぬ仏教書は無いであろう。だが一般大衆はそれに魅力を感じるであろうか。
 先日藤井目達大上人が百歳で亡くなられた。これからは二度と出ない様な大出家僧である。世界での平和行進には多数の方々が参加した。参加した人々は仏教をどの様に受け取っての事かお尋ねしたいところ。
 釈尊はまず苦が何であるかを教えられた。幸福であると思い込んでいる人々に、それが実は苦にみちみちたものであると教えられた。それはその気付かされた苦から脱出し、一切の疑問を解決が出来る道を創造獲得されたからである。特別の神秘もいらず、難行苦行をするのでもなく、熱烈な信仰でもなく、分ってゆく事によって自己解決が出来る道を説かれた。日本ではこの釈尊の直接法はどの宗派も採用しない。従って苦がなくなるという、ハッキリした人間目的が未だに、曰本では分からないのである。