原始仏教講座 第三講 その五

第三講 その五
 中道、その真中、中間という意味ではないのです。正しい道、正しいあり方、としての中道に現に正覚す、現在において正しく覚られた、お釈迦様が自ら言われた言葉です。現に私は正しく覚ったのである。それではそれはどういうことか。眼(まなこ)を生じ、眼とは目です、目というのは物を見る、見るとはっきり分る、すなわちはっきり分るということを眼というふうに仏教では象徴的に使っているわけです。眼を生じ、見る目が出来る、物事の判断が出来るようになる、智を生じというのは智恵を生じる。理性的に、完全なる理性になるということが智を生じるということです。

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