「さようなら原発集会」 発言 内橋克人さん(経済評論家/呼びかけ人)

 福島はもとより下北半島の端から日本中から世界からたくさんの人が集まって下さいました。ありがとうございます。

 一つだけ注意しなければならないことがございます。それは「新しい原発安全神話」、「原発安全神話の改訂版」、「新版」、これが台頭しつつあるということです。つまり、「技術が進めば発展すれば安全な原発は可能である」安全な原発は可能であるというこうした安全神話の改訂版、新たな装いを凝らして台頭しつつあります。

 たとえば、地下深く原発を埋め込んで洞窟の中で原子力発電を続ける、こういうたくらみ、こうした計画が進んでいるということであります。地下、洞窟、穴に原発エネルギーをつくる装置を埋めてなおかつ原発を持ち続けたいというこの意図の裏に何があるかです。 それは、私たちの国が「核武装」、「核でもって再武装」することが可能な、そういう潜在力を持ち続けようと、そうした政治的意図だと思います。合意なき国策がここまで進んできました。幾度も幾度も私たちは打ちひしがれた経験、これを生かさなければなりません。原発エネルギーではなくて命のエネルギーが輝く、そういう国にしようではありませんか。きょうその一歩が踏み出されます。世界が変わると思います。「さようなら原発」、「こんにちは命輝く国」。その第一歩をみなさん方と共に歩き続けたい、そういうふうにわたくしは喜びとともにお話をさせて頂きました。ほんとうにありがとうございました。