下座行愛の奉仕

『下座行愛の奉仕』      
男性の下座行はかなりに観念的だが
女性のはまさに身をもってのものだ
そこに生命性があるのかも知れない
 子供を育てるのも正に愛の奉仕であり
 老親の面倒をみるのまさに愛行である
 それは理屈を越えた自ずからのものだ
人間の営みが真に行われるのは
下座行愛の奉仕においてだろう
そこに自らの真実があるからだ
              
『愛行』 時には子を捨てる母親の話で驚く事もあるが、女性母性の愛行は今日でも一般的だし、それは実質的には生命性と言えよう。利害を越えた行動であるからだ。どんなに経済優先の社会に変わりつつあるにしてもである。
   『愛行と奉仕は一体としての営みである』
今日でも看護婦さん保母さんがほとんど女性ということは、女性が愛行的奉仕的である事を示している。女性がこうでなくなればと考える事も出来ないほど、女性を信頼出来るのは実に有り難い事だ。もっと称えられるべき事なのだ。           田辺聖恵