自己全現

   『自己全現』
自分を高める深める 広げる
そこにこそ人間らしさがある
飲食で終わらない人生がある
 幸せは誰でも求めるものだが
 とかく自分中心になりやすい
 他への心情配慮を欠きやすい
真理真実へ心の目を開いてゆく
在るべき姿を心にえがいてゆく
そこに自己全現の道があり得る

  [自己全現] どの様に着飾ってみても自分の隠しようはない。その自分の人生の大半はさほど価値とも思われないさ細な事に費やされてしまう。これでいいのかという思い入れをしなければそうした自己が全現してしまう筈だ。
    『欲しても欲しなくても自己は全現している』
かりに自分の人生をいとおしむ心があれば、もっと価値的なもっと納得のゆくような生き方にしたい筈である。そこに至って初めて隠しようのない本当の自己全現がある。そこに至って初めて総てに心を開くようになってくる。            田辺聖恵