生かされの不思議

  『生かされの不思議』       
充実を求めるなどとは贅沢かも知れない
人はもっと謙虚に生きるべきかも知れない   
様々なものから生かされている存在だから
 自分中心にこの世界が成り立つのではない
 だが自分を抜きにして世界があるでもない
 自分なりに精一杯に生きる世界に違いない
余り張り詰めてもいい加減にも生きられず
考えてみれば随分と難しい人生なのだが
それでも生かされているという不思議さ
 
 [生かされの不思議]−若者が車運転して激突、あっけなく死んでしまう。やたらに愛情を求めて傷付け合う。政治権力争いで果てしなく戦争する。貧しくても豊かになっても感謝して生きるという風になり難いのは何故だろうか。
  『生かされの事実認識が真の生き方となる』
 人間に限らず一切は生かし生かされの互恵関係にあると、二千五百年前に釈尊は真理を発見された。この互恵真理の線に沿って生きれば自己破綻もなく、他を傷付ける事もない。自ずから一切に感謝せずにはいられない生き方となる。    田辺聖恵