釈尊の聖言 「施の果」

 釈尊の聖言
 将軍よ、布施なすものは多くの人々に愛せらる。布施なす人には正しき善人が従い仕えるなり。
 布施なす人は誉れ高く、又いかなる人々の集りに行くもおくすることなし。叉その功徳によりて、死後は天界に生ずるなり。
 「施の果」
◎布施とは善意を表現を通して他に与える事。日本人は、善意や愛情はあってもそれを表現するのが下手だと云われる。本当は家族愛が濃厚で、他人に対しては淡白という事らしい。愛情と云っても愛される方ばかりの求める愛情で、与える方が極度に少ない。つまり受身ばっかりで育ち、与える訓練を受けていないという未成熟を意味するのであろう。
◎与える事は我欲を捨てる、という事。仏教の理論は分らなくても、ひたすら施する人が居る。その人は釈尊仏教の真髄をすでに実行している人だ。こういう人は大いに褒められねばならない。そしてその人に善果がある事を認めねばならない。釈尊はしばしば善施を褒めたたえて居られた。