原始仏教講座 第三講 その六

第三講 その六

静けきニバーナへ導ける、ニバーナというのは解脱、覚りですが、その解脱というのはもう心の動揺が静まっているから静けき、ばたばたしないということです。静かな解脱ニバーナの状態へ導いてくれる、それが中道である。その中道すなわち八聖道である。

その八聖道の具体的な中身を言っておられるわけです。

八聖道、八つの聖なる道、これを仏教学者は八つの正しい道と訳している場合が多い。アッタンアーリヤバーモンというのが原語です。アッタンというのが八つのです。アーリヤというのが聖なる、バーモンというのが枝の道、これで八つの聖なる道と私は訳しております。

その内容は、正見、正思、正語、正行、正命、正精進、正念、正定です。

正見というのは正しく見る。正しく見るというのは理性ですね。理性判断をして何が正しいかということです。要するに真理の認識です。仏教でいうところの一切は全て相互関係によって存在するもので変化しながら存在するものである。これが正しい考え方、これが正見です。覚るということはその正しい見解、正しい考え方を自分が受け入れて体得体験するということです。

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