国民新党騒動に関するマスコミ報道にもの申す。 森田実

国民新党騒動に関するマスコミ報道にもの申す。マスコミはどうして真実の報道をしないのか。いちばん大事なこと(国民への公約)を報道しないのか?大マスコミは、一部を除いて、大部分が消費増税推進の立場をとり、消費増税まっしぐらの野田政権の応援団と化している。

私は大阪の関西テレビスーパーニュースアンカー」(金曜16時47分~17時55分)のコメンテーターをしているが、関西の友人によれば、消費増税反対の解説者がいるのは関西テレビ放送だけで、他のテレビ局はすべて東京のテレビ局と同様、野田政権の応援団一色、消費増税派一色だとのことだ。

今回の国民新党騒動は、総選挙において消費増税反対を公約し、民主党との連立政権合意書においても消費増税はしないとの国民との約束を破ることはできないとして連立解消に動いた亀井静香代表に、野田内閣と民主党の手先と化した自見氏らが造反したことから起こった。

そして、公約違反を擁護する増税推進派が勝った、ということである。つまり悪が栄え善が滅したのだ。ところが、大マスコミは「悪」を擁護した。このために、公約を守るか、公約に違反かという根本問題が隠された。大マスコミは真実を国民に伝えなかったのだ。

大マスコミは、マスコミとしての社会的責任を放棄して、「悪」の側に立ち、「悪」を応援した。結果として「善」を圧殺したのだ。選挙における国民に対する政党の公約を守ることは、政党政治家の最低の義務である。亀井静香代表と亀井亜紀子参議院議員は正しい態度をとった。

これに対し、多数派となった自見氏らは罪深いほど大きな過ちを犯した。しかし、マスコミは消費増税と選挙公約問題を報道しようとせず、単なる抗争として報道した。マスコミは野田内閣の手先と化したのである。

堕落し腐敗したマスコミが日本を滅ぼすことを強く警告しておきたい。「善」が抹殺され、「悪」が栄える--これが今回の国民新党騒動の結末であった。国民との公約を平然と踏みにじり、消費増税派に転向した、プライドを捨て去った政治家に忠告する。国会議員を辞任しなさい、と。

森田実 ‏ @minorumorita