「会話不成立社会・日本」

いま、日本は会話が成り立たない社会になってしまっている。
たとえば、反原発派と原発推進派は意見が全く咬み合わない。
価値観、世界観が全く異なるので、そもそも議論が成り立たないのだ。
原発推進派、たとえば経産省は未だに「原発は安全である」という考え方だ。
経産省だけではない。財界も、高級官僚も、マスコミも、海江田など政府閣僚
の大半も、『原発は安全』と信じきっている。これ,信じられないだろうが事実なのだ。中途半端にグラグラしているのは菅直人だけだ。

放射能は危険! これが常識だったのに、100ミリシーベルト/年までは安全と言い張るヒトから、「放射能は身体に良い」と主張するヒトまで登場する始末。
これでは会話が成り立たないのは当然だ。

「会話不成立社会・日本」。この現象は、社会のあらゆる局面で進んでいる。
夫に「放射能キチガイ!」と罵倒された妻が、子供に、
「お母さんと一緒に家を出て,放射能のない志布志に逃げよう!」
と言ったら、5才の子どもに、
放射能が恐い!恐い! と外に出してくれないママなんか嫌いだ!」
と反発され、
「ママがいないときは、婆ちゃんと公園で砂遊びするけど何ともない!」
とまで言われて、ひとり家を出るハメになった35才の女性。
可哀相に、彼女は、夫とも、子供とも考え方が全く合わなかったのだ…。
最愛!であったはずの夫や子供と,会話がまったく成り立たない社会.
これは、すべて、原発事故のせいなのだが…。

米とぎ汁乳酸菌に関しても、意見は真っ二つだ。
「米を洗った汚水など雑菌で一杯だ! お前は子供を肺炎で殺す気か?!」
と怒鳴られた、どうしたらいいですか? という相談も結構あった。
隠れキリシタンのように、コッソリやってください…」
と“指導”していた私だったが、その私が今は親身なファンから、
「三流雑誌とはケンカするな! 隠れキリシタンになれ!」
と“指導”をうけている…。 (続く)

2011/07/22
 飯山一郎のLittleHP
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